チャーリー・プースが待望のニューアルバム『CHARLIE(チャーリー)』からのファーストシングル「ライト・スイッチ(Light Switch)」をリリース! 制作プロセスをTikTokで公開しながら完成させるという、新しすぎる方法で制作された「ライト・スイッチ」に込められた思いとは?(フロントロウ編集部)

チャーリー・プース待望の新曲「ライト・スイッチ」はこんな曲!

 映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』の主題歌「シー・ユー・アゲイン(See You Again)」や、セレーナ・ゴメスを迎えた「ウィ・ドント・トーク・エニモア(We Don't Talk Anymore)」などで知られるヒットメイカーのチャーリー・プースが、自身の名義としてはおよそ1年半ぶりとなる待望の新曲「ライト・スイッチ(Light Switch)」をリリースした。

画像: チャーリー・プース待望の新曲「ライト・スイッチ」はこんな曲!

 タイトルの「ライト・スイッチ」に込められているのは、文字通り「ライトのスイッチ」という意味で、歌詞では、「ライトみたいに僕のスイッチをオンにする」忘れられない相手について歌われている。

どうすれば僕がきみをほしがるか、きみは知っているんだ
ライトみたいに僕のスイッチをオンにする
その体をくねくねと動かしながら
僕をつかまえて離さない
どうすれば僕がきみをほしくなるか、きみは知っているんだ

「ライト・スイッチ」の制作プロセスをTikTokで共有していたチャーリー・プース

 最後にリリースしたアルバムは、2018年5月にリリースした『Voicenotes(ヴォイスノーツ)』となっているチャーリー。2019年には、「アイ・ウォーンド・マイセルフ(I Warned Myself)」「マザー(Mother)」「チーティング・オン・ユー(Cheating on You)」と単発でいくつかのシングルをリリースした。『ヴォイスノーツ』に続くアルバムの制作に着手したチャーリーだったが、果たして2019年にリリースしたそれらのシングルでアルバムを作るべきか、葛藤を抱えることになったという。

画像1: SNSで全公開!チャーリー・プース、待望の新曲「ライト・スイッチ」をTikTokで制作した理由が深い

「2019年にリリースした曲がどれも好きになれなくなってしまって、その曲たちでアルバムは作れないと思ってしまったんだ。(2019年の曲は)自分らしくないと感じて、自分がクールなやつを演じているように感じるようになったんだよ」ーApple Musicのインタビューにて

 チャーリーが次回作について葛藤を抱えるようになった矢先、世界は新型コロナウイルスによるパンデミックに見舞われることに。Apple Musicとのインタビューで、「2020年に(パンデミックが)起きて、リセットの年になった。でも、僕としてはあの1年で(自分の音楽を)リセットできたことを嬉しく思っているよ」とチャーリーは語ったが、とりわけこの期間に“救われた”と感じた体験の一つが、TikTokの投稿に本腰をいれるようになったことだという。

 「安全な場所なんだよね。そもそも僕がTikTokを好きになったのは、人々が変わり者のまま、弱さをさらけ出せる場所だったからだと思う」とチャーリーは同じインタビューで話す。

画像2: SNSで全公開!チャーリー・プース、待望の新曲「ライト・スイッチ」をTikTokで制作した理由が深い

TikTokで4ヶ月かけて「ライト・スイッチ」を制作

 自分がありのままでいられるコミュニティをTikTokに見つけたチャーリーは、なんと、新曲「ライト・スイッチ」の制作過程もすべてTikTokのフォロワーたちとシェアすることに。すべての始まりは、2021年9月に投稿したこの動画から。楽曲を作り始めた時に、最適な効果音を探し求めていたチャーリーは、「ライトのスイッチ」を切る時の“カチッ”という音に辿り着く。

@charlieputh

I’m freaking out wtf just happened….. �

♬ original sound - Charlie Puth

 続けて、ギターのサウンドをこの曲に入れたチャーリー。

@charlieputh

If this song gets 100,000 pre saves I’ll finish it and drop it. Link in bio �

♬ original sound - Charlie Puth

 スイッチの“カチッ”という音を使った楽曲を、次のシングルにすることをチャーリーが決めたのはこの時。チャーリーは「予約してくれ。完成させるから」とコメントして、なんと、“未完成”の曲を次のシングルとして予告するという、斬新すぎる発表をした。

@charlieputh

My record label is begging me to finish this song

♬ original sound - Charlie Puth

 その後も、TikTokで楽曲の進捗を報告していくチャーリーだったが、レーベルの担当者からは「TikTok動画を作るのはやめて」楽曲制作に集中するよう言われてしまったことも。もちろん、この時の電話音声も、チャーリーはフォロワーたちとシェア。

@charlieputh

My record label won’t stop calling �

♬ original sound - Charlie Puth

 楽曲が完成するまでの、複数のデモバージョンも贅沢に聴かせてくれるチャーリー。

@charlieputh

I’m almost done with this Light Switch song. Pre save it if you want it now. Link in bio �

♬ original sound - Charlie Puth

 そして、2021年12月についに「ライト・スイッチ」が完成! ちなみに、「ライト・スイッチ」の制作過程を投稿し始めた9月には1,300万人弱のフォロワーがいたチャーリーだが、同曲をリリースするまでの4ヶ月間にフォロワーが急増。リリース時には1,500万人のフォロワーを抱えることとなり、いかに多くの人たちが楽曲ができるまでを見守っていたかが分かる。

@charlieputh

Light Switch is done. If this song gets 250,000 more pre saves, I’ll drop it January 1st. Link in my bio. �

♬ original sound - Charlie Puth

 「ライト・スイッチ」が完成するまでのプロセスをファンに見せたチャーリー。現在のポップミュージックのシーンを代表するシンガーソングライター/プロデューサーの1人であるチャーリーが、自らの手の内を誰もが見られるSNSで共有するというのはあまりに贅沢だが、チャーリーは自分がこうして楽曲制作の方法を見せることで、他の人たちにも音楽を作る楽しさを知ってもらいたいと考えているという。

画像3: SNSで全公開!チャーリー・プース、待望の新曲「ライト・スイッチ」をTikTokで制作した理由が深い

「世の中ではあまりに多くの悲しいことが起きている。僕が思ったのは、『たとえその人がミュージシャンでないとしても、曲を作るように促すことで、人々を幸せにしない理由があるだろうか?』ということ。僕がこの方法を取ったのはそういう理由なんだよ」ー米ラジオ番組『Nashville's Hot 106.7(原題)』にて

ビリー隊長も登場するMVのオチの意味とは?

 およそ4ヶ月にわたるTikTokでの長期のプロモーションを経て、ミュージックビデオと共に「ライト・スイッチ」がリリースされると、完成を待望していたファンたちがすぐにYouTubeに視聴に駆けつけたことなども手伝い、ビデオはYouTubeでの公開からたった5日で1,000万回再生を突破した。

 そして、このMVには、日本でも大ヒットした『ビリーズブートキャンプ』でお馴染みの“ビリー隊長”ことビリー・ブランクスも出演! 恋人に振られたチャーリーを奮い立たせ、肉体改造を促す役でカメオ出演している。

画像: ビリー隊長も登場するMVの監督を務めたのは、ビービー・レクサの「Sacrifice(サクリファイス)」やロディ・リッチの「The Box(ザ・ボックス)」などのMVも手がけてきた名クリエイターのクリスチャン・ブレスラウアー。 ©️Billy Blanks/Instagram

ビリー隊長も登場するMVの監督を務めたのは、ビービー・レクサの「Sacrifice(サクリファイス)」やロディ・リッチの「The Box(ザ・ボックス)」などのMVも手がけてきた名クリエイターのクリスチャン・ブレスラウアー。

©️Billy Blanks/Instagram

 「ライト・スイッチ」で、「どうしていつも恋人ごっこをしたがるの?/相手を決める気はないくせに/振り返るなと言いながら、あっという間に逆戻りする僕」と、相手への断ち切れない思いを歌うチャーリー。

 MVでは、そんな相手を見返すためにビリー隊長とトレーニングに励み、引き締まった生まれ変わった姿で相手に会いに行くのだが、その相手には既に、生まれ変わる前のチャーリーと同じ体型をした新しい恋人がいるというオチが。チャーリーはこのストーリーについて、「このビデオの全体的なテーマは、彼女を取り戻すことではないんだ」とした上で、英『YAAAS TV(原題)』で次のように語っている。

画像4: SNSで全公開!チャーリー・プース、待望の新曲「ライト・スイッチ」をTikTokで制作した理由が深い

「僕は良いジャケットを着て、髪型も整えて、悪くない見た目(で会いに行く)。でも彼女はまるで、僕の見た目が原因で別れたわけじゃないという感じで僕を見てるんだ」

 “見た目”が原因で振られたわけではないことが分かるという結末は、かつて自身の身体が“引き締まっていない”と誹謗中傷の対象になった際に、「誰かの体型を批判するのはクールなことじゃないということを思い出してほしい。そういうことをする理由が到底理解できないよ」と反論するなど、ボディシェイミング(体型批判)に対して声をあげてきたチャーリーらしいメッセージ性に溢れたオチとなっている。

 そんな「ライト・スイッチ」のミュージックビデオを改めてチェック!

ニューアルバム『CHARLIE(チャーリー)』が2022年中にリリース予定

 2019年には一度、アルバムを作っていたなかでスランプに陥ってしまったチャーリーだが、TikTokという安息できるコミュニティを見つけたことなどもあって、無事、ニューアルバム『CHARLIE(チャーリー)』が完成。「ライト・スイッチ」は、この来たるセルフタイトル作からのファーストシングルとなっている。

 「僕の作品のなかで最も無防備な内容になっていると思う」とチャーリーはアルバムについて米ラジオ番組『Nashville's Hot 106.7(原題)』に語っている。「メロディがつかない限り、僕は自分の感情を表現するのが得意じゃないんだけど。このアルバムでは、あらゆる感情が聴けるはずだよ。12曲分のね」。

画像: ©️Charlie Puth/Instagram

©️Charlie Puth/Instagram

 コロナ下でTikTokのコミュニティに出会ったことで、ようやく自分らしくなることができたというチャーリー。そんな彼のおよそ4年ぶりとなるニューアルバム『チャーリー』は2022年中にリリースされる予定とのことなので、今は制作段階からTikTokでバズを起こしているシングル「ライト・スイッチ」を聴きながら、続報を待ちたい。

<リリース情報>
Charlie Puth / チャーリー・プース
シングル 「Light Switch /ライト・スイッチ
発売中

ダウンロードやストリーミングはコチラから。

画像: ニューアルバム『CHARLIE(チャーリー)』が2022年中にリリース予定

Photo: ©️Gabriela Hansen, ゲッティイメージズ,Instagram,YouTube

(フロントロウ編集部)

 

 

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