トム・ハンクスの息子が“2世”の苦労を語る
もし自分の両親がセレブだったら…。ふと、そんなことを考えたことがあるという人もいると思うが、有名人の子供だからといって必ずしも幸せな人生を歩んできたとはかぎらない。『フォレスト・ガンプ/一期一会』や『プライベート・ライアン』など、これまでに数々の名作に出演してきた俳優のトム・ハンクスの息子で、現在俳優やミュージシャンとして活動するチェット・ハンクスが“2世”ならではの苦労を自身のYouTubeチャンネルにアップした動画で明かした。
大好きな両親のもとに育ったことは“祝福”であると同時に“諸刃の剣”でもあったそうで、「大変なこともあるけど、メリットもたくさんある。多くの人が経験できないようなクールな経験をたくさんすることができた。世界中を旅したり、いいホテルに泊まったり、プライベートジェットに乗ったり、とても恵まれていると思う。僕はこの状況を変えようとは思わない」としたうえで、「でも僕の経験は複雑なんだ。名声が有害なものであることは言うまでもないけど、僕自身は有名人じゃない。僕は有名人の息子だってだけで、評価されるようなことは何もしていなかった。そのことが多くの軽蔑を生んだ」と続けた。
父トムはアカデミー賞を受賞するような名俳優で、母リタも俳優やシンガー、プロデューサーとして成功を収めている。しかし、有名人夫婦の息子というだけで何者でもないチェットが特別視されることに嫉妬したり、羨んだりする人も少なからずいたそうで、高校や大学に進学するとそれまで以上に物事が困難に感じられるようになったという。
チェットいわく、「みんな僕のことを知る前に、(どうせ有名人の子供だから“こんな感じだろう”と)僕のことを決めつけてしまうから、その壁を破るのは至難の業だった」そうで、その結果、肩に力が入ってしまい、現在の少々強面な外見にたどり着いたと説明した。
また、「幼い頃、みんなによくからかわれたよ。でも面と向かって言われたことはない。ゴシップや悪口という形でいつも影で行われていた」と話すチェットは、「人が自分をどう思うかは、その人自身を映す鏡でしかない」ということを学ぶのに時間がかかったといい、その視点が彼の人生を変え、“怒り”と“パーティー三昧”という自己破壊的な道から脱却させたとも語っている。(フロントロウ編集部)