ケンタッキーフライドチキン(KFC)で使用されている鶏に関する「例のウワサ」は真っ赤な嘘。あまりにもにも多くの人が信じてしまったことで、過去に訴訟問題に発展したことも。(フロントロウ編集部)

ケンタッキーの“あのウワサ”は完全なる都市伝説

 1991年、米ケンタッキーフライドチキンは、社名を「KFC」に変更すると発表した。その直後から、本物の鶏ではなく遺伝子組み換え鶏の肉を使っているため、社名から「チキン」という言葉を外さざるを得なくなったというウワサがまことしやかに囁かれるように。アメリカの大学でKFCの研究が行われ、KFCが鶏の代わりに“遺伝子操作された生物”を使っていることがわかったというフェイクニュースが広まるまでの事態に発展したが、これらの話はまったくの嘘。

 KFCは遺伝子組み換え鶏の肉は使っておらず、米Snopesによると、健康に悪いイメージあるフライド(揚げ物)というフレーズから距離を置き、チキン以外のメニューに重きを置きたいという思いから社名を変更したのだという。

画像: ケンタッキーの“あのウワサ”は完全なる都市伝説

 引用元であるKFCの公式ブログがすでに閉鎖されているため、当時とは少し状況が変わっているかもしれないが、KFCは例のウワサについてこのような見解を示している。

 「KFCの鶏は、米国で販売されるすべての鶏肉と同様に、健康な鳥とお客様が期待する高品質の製品を生産するために、古くからの技術で飼育されています。また、動物福祉諮問委員会と協議して設定した基準に基づき、地元のスーパーマーケットと同じ信頼できるアメリカの家族経営の農場で、ケージフリーの環境で人道的に育てられています。また、KFCの養鶏場は、親会社であるYum! Brandsのサプライヤー行動規範を遵守し、倫理的な調達と供給を維持しています。といわけで、もう『KFCのミュータントチキン都市伝説』は終わらせましょう。KFCが使用する鶏は遺伝子組み換えをされているという都市伝説は笑い話であり、KFCの養鶏場では、カーネルの秘伝のレシピと同じように、100%本物のチキンを使っています」

 ちなみに、2016年にはKFCが遺伝子組み換えの鶏を使っているという嘘の情報を広めたとして、中国企業3社が訴えられる出来事もあった。このときもKFCはウワサを強く否定し、問題の3社は中国・上海の裁判所から約9万ドルの罰金と謝罪を命じられた。

 こういった都市伝説が存在するのはKFCだけではない。日本でも人気のマクドナルドやそのライバルとして知られるバーガーキング、メキシコ料理専門のファストフードチェーンであるタコベルもデタラメなウワサ話のターゲットにされている。(フロントロウ編集部)

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