元々アカデミー賞授賞式に呼ばれていなかった映画『ウエスト・サイド・ストーリー』のレイチェル・ゼグラーが、急遽授賞式に参加することが決定した。(フロントロウ編集部)

レイチェルはアカデミー賞授賞式に招待されていなかった

 現在アワードシーズン真っ只中で、日本でも大ヒットを記録している映画『ウエスト・サイド・ストーリー』でマリアを演じた俳優のレイチェル・ゼグラーは、これまでBAFTA(英国アカデミー賞)や放送映画批評家協会賞(Critics Choice Awards)などに参加して大忙し。

画像: レイチェルはアカデミー賞授賞式に招待されていなかった

 しかし、自身が出演した作品『ウエスト・サイド・ストーリー』がアカデミー賞に7部門でノミネートされているのに、レイチェルは招待されていないことが発覚した。

 ことの発端は、ファンがレイチェルのインスタグラムに「アカデミー賞授賞式であなたが何を着るのか見るのが待ちきれないです」と書き込んだこと。レイチェルはこのコメントに「私は招待されていないので、スウェットパンツに彼氏のフランネルシャツを着ます」と返信し、まさかのアカデミー賞授賞式に招待されていないことを告白。

 レイチェルは賞にはノミネートされておらず、プレゼンターなどの役割も任されていないため、厳密に言うとアカデミー賞は彼女を招待する立場になく、『ウエスト・サイド・ストーリー』のキャストやクルーの中から誰が出席できるかは、アカデミー賞から招待枠をもらっている配給会社が決めること。今年は新型コロナウイルスの感染症対策のため招待枠が通常より小さいため、レイチェルは候補から外れた可能性がある。

 しかしそれでも、主演であるレイチェルが招待されていないことにSNS上で怒りの声が噴出。1961年版の映画『ウエスト・サイド・ストーリー』でリフ役を演じたラス・タンブリンも、「アカデミー賞へ、投票権を持つ会員であり、オリジナルのリフとして言わせてください。アカデミー賞でレイチェルの席を確保するのはあなた方の義務です。レプリゼンテーションが重要だと言われるのは、こういうことなのです。どうか彼女のために正しいことをしてください」とツイート。1961年版では白人女優が演じていた役を原作劇に忠実なラテン系女性として演じて、ラテン系のレプリゼンテーションを高めているレイチェルをオスカーに呼ぶことの社会的な重要性を訴えた。

 ファンの間で失望や怒りの声が出たことに関して、レイチェルは「ショックと怒りの声をありがとうございます。私もがっかりしています。でもいいんです。私たちの映画を誇りに思います」とコメント。一方で、「いろいろ模索してみたんですが、どうも実現は難しいようです。私はソファーから『ウエスト・サイド・ストーリー』を応援し、私たちが3年前に精力的に行なった仕事を誇りに思うことにします。最後の最後に何か奇跡が起きて、私たちの映画を直接祝うことができればいいのですが、まあ、時にはそういうこともあるのです」と、状況を受け入れる姿勢を見せていた。

事態が一変、オスカーに参加することが決定

 レイチェルがオスカーに参加しないと発表してから数日後、事態は一変。なんとレイチェルがプレゼンターとしてアカデミー賞授賞式に参加できることになった。

 現在レイチェルは、ディズニーの実写映画『白雪姫』の撮影をロンドンで行なっているのだが、アカデミー賞授賞式に参加できるように、スケジュールが調整されているという。

 念願叶って『ウエスト・サイド・ストーリー』を直接お祝いすることができるようになったレイチェルは、ツイッターで「なんということでしょう!皆さん、応援ありがとうございます!本当に感謝しています。私たちは前例のない時代に生きており、映画の魔法を実現するために舞台裏で多くの作業が行われています。それは、映画制作(現在ロンドンで撮影中の私がとても幸運に思う作品もそう)でも授賞式でもそうです。そのプロセスをリスペクトしましょう」と感謝した。

 レイチェルがプレゼンターとして出席する第94回アカデミー賞は、3月27日(日本時間3月28日)に開催される。(フロントロウ編集部)

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