『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイ監督が、プレ上映の際に思っていたことを明かした。(フロントロウ編集部)

『トランスフォーマー』監督、自分の作品を酷評

 タカラトミーによる玩具が基となっている映画『トランスフォーマー』シリーズは、これまでに5作品が公開され、スピンオフ映画も2作品が制作されてきた。オリジナルシリーズ5作品は、すべてマイケル・ベイ監督が手掛け、大ヒットを記録した。

 ベイ監督といえば、映画『アルマゲドン』や『バッドボーイズ』シリーズなどを手掛けてきたヒットメーカーであり、『トランスフォーマー』シリーズのヒットも彼の手腕によるところがある。しかし、ベイ監督によると、当初は『トランスフォーマー』について「ひどい映画を作ってしまった」と考えていたという。

 米Screen Rantのインタビューで監督が振り返ったのは、『トランスフォーマー』のプレ上映でのこと。多くの観客が見ている状況は、「すべての監督は初めての時には吐きたくなるもの」だそうで、キャリアを積んだ彼であっても緊張の1日だそう。『トランスフォーマー』のプレ上映はかなり大規模だったようで、2つの建物で行なわれ、それぞれに400人もの観客が招待されたという。

画像: 『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』の撮影現場で指揮を執るマイケル・ベイ監督。

『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』の撮影現場で指揮を執るマイケル・ベイ監督。

 まず、1つの建物で多くの家族や子供たちと一緒に映画を鑑賞したという監督の感想は、「オーケー。バカげたロボット映画だ、オーマイゴッド。これはただの子供向け映画だ。あぁ。うぅ。私は何をやったんだ?」というものだったそう。そしてさらに、次の劇場に向かった監督の胃が痛くなる出来事が起こった。

 「その劇場はより大人が多く、(そこに座っていた)男性を見て『この映画は好きですか?』と聞いたら、“微妙だというジェスチャー”をされました。私は、『あぁ。これはひどい。私はひどい映画を作ってしまった』と思いました」

 観客の男性の評価は悪く、自分もその評価に同意したと明かしたベイ監督。しかし、彼が意見を聞いた相手が悪かったのだろう。結局『トランスフォーマー』の評価は94%と高く、監督によると、これは「信じられないほど良い映画の評価」だという。

 作った本人が、客観的に作品を評価するのは難しい。監督自身が最終的に『トランスフォーマー』についてどう感じているのかは分からないが、少なくとも「作りすぎた」とは思っているよう。英UNILADのインタビューで、監督はこんな裏話を明かしている。

 「多くを作りすぎました。スティーブン・スピルバーグに『3作目で止めなさい』と言われて、私も止めると言っていたんですが、スタジオが4作目を懇願してきて、4作目も10億ドルを稼ぎました。そして私は、そこで止めると言ったのですが、スタジオはまた懇願してきた。私はそこで止めるべきでした。制作するのは楽しかったです」

 『トランスフォーマー』シリーズは、5作目以降も制作の計画があるが、ベイ監督はメガホンを他の監督に渡すと見られている。

(フロントロウ編集部)

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