かつてSNS上で行なわれた“ハリウッドに最も不要なクリス”を選ぶ投票で不名誉にも最も票を集めたこともあったクリス・プラット。未だ、一部ではクリスの不要論が囁かれているなか、MCU『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの監督であるジェームズ・ガンがクリスを擁護した。(フロントロウ編集部)

ハリウッドで“最も不要なクリス”に選ばれたクリス・プラット

 2022年7月29日には主演を務める新作映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の全国公開が、2022年7月8日にはスターロードことピーター・クィル役で出演するMCUの新作映画『ソー:ラブ&サンダー』の全国公開が控えているクリス・プラット

 大作映画に引っ張りだこな彼だが、2020年にツイッターで行なわれた“ハリウッドで最も不要なクリス”を選ぶユーザー投票で、同じMCU俳優であるクリス・エヴァンスやクリス・ヘムズワース、映画『スター・トレック』シリーズのクリス・パインを上回る票数を獲得して、“最も不要なクリス”に選ばれた過去がある。

画像: ハリウッドで“最も不要なクリス”に選ばれたクリス・プラット

 クリスは当時、アメリカ大統領選に際して選挙を茶化すようなコメントをしたとして物議を醸したばかりだったことや、彼が傾倒するキリスト教系の教会に以前から同性愛嫌悪のウワサがあったことなどが影響して、最も不要なクリスに選ばれてしまうこととなった。

ジェームズ・ガン監督がクリス・プラットを擁護

 クリスに対する不要論は未だに一部の人々の間で囁かれており、今回、あるユーザーがツイートした、「マーベル。私の意見を聞いて。どうか、彼を入れ替えて」と、クリスをMCUのスターロードから降板させてほしいと訴える投稿が話題になった。

 このツイートは記事執筆時点までに20万以上のいいねがつくなど、大きな注目を集めており、クリスが主演するMCU『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで監督を務めているジェームズ・ガンの目にも留まることに。

 ガン監督はこの投稿に、「何のためにですか? あなたがでっち上げた、彼についての完全に虚偽の確信のために? 他の誰かがあなたに教えた、彼についての真実ではないことのために?」と反論。「クリス・プラットがスターロード役を代わることはありませんが、もしそうなることがあれば、私たちは全員で彼についていきます」と宣言した。

 また、ガン監督は、自身のツイートに寄せられた「彼が同性愛嫌悪的な教会の一員であることを良しとしているのですか?」というリプライにも反論。

 「彼はその一員ではありません。私は彼が現在通っている教会を知っていますが、あなたはどうですか?(『知らない』というのがあなたの答えですよね。でもあなたは、誰かが誰かに彼が教会に行っていると聞いたことを誰かから聞いて、『へえ、なるほど。このセレブについてオンラインで知ったこの酷いことを信じることにする』と決めたわけです)」とツイートして、クリスは現在、同性愛嫌悪的な思想を持っている教会には通っていないとした。

 クリスが通っていたとして議論になっていたのは、セレブに人気が高いZoe教会とヒルソング教会(Zoeはヒルソングを基に作られた教会)。ヒルソング教会のリーダーは過去に「同性愛というライフスタイルは認めません」と発言しており、Zoe教会のリーダーは同性愛を“性的な破綻”とする映画のプロデューサーを務めたことがある。元信者の証言やリーダーの発言からLGBTQ+差別な側面があるとして問題になってきた教会で、2019年には俳優のエリオット・ペイジから「アンチLGBTQで悪名高い」と批判されたこともあり、その時クリスは「それは事実とまるでかけ離れている。僕が通っているのは、どんな人も歓迎する教会だ」と反論していた。

 ガン監督いわくクリスは教会の信者ではないそうだが、元々信者でなかったという意味で言っているのか、教会を変えたという意味で言っているのかはツイートからは明確ではない。しかし、2019年当時にクリスが信者であることを否定しなかったことや、ガン監督が「現在」という言葉をあえて使っていることから、以前は通っていたが騒動のあとに別の教会に変えたという線が濃厚のように見える。

 2018年には、過去にツイッターに投稿した児童虐待を肯定するようなツイートが発掘されたことを受け、ディズニーに解雇された過去があるガン監督。彼はその後、本作の制作中断を経て、キャストたちの希望もあって監督に復帰を果たしている。今回は、“何も知らずに叩くな”という思いを込めて、旧友であるクリスを100%擁護した。(フロントロウ編集部)

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