俳優のジョニー・デップが、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの続編に出演した場合に手にするはずだったギャラの額が裁判で明らかに。(フロントロウ編集部)

ジョニー・デップ、DV疑惑が原因で多大な損失を被ったと主張

 俳優のジョニー・デップが元妻で同じく俳優のアンバー・ハードを名誉毀損で訴えた裁判で、ジョニーが長年主演を務めてきた映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの続編(第6作目)に出演した場合に手にするはずだったギャラの額が明かされた。

 フロントロウで何度かお伝えしたが、ジョニー側は、アンバーが2018年に米Washington Postに寄稿した論説が原因で『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの続編の話が立ち消えになったと主張している。この論説でアンバーは名前こそ出さなかったものの、ジョニーであることがわかるかたちで彼によるドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力(以下DV)を告発し、ジョニーにDV疑惑がかけられることとなった。

画像: ジョニー・デップ、DV疑惑が原因で多大な損失を被ったと主張

 これまでにディズニーがジョニーのシリーズ降板に言及したことはなく、本人に直接クビを言い渡したこともないが、ディズニーが続編を制作にするにあたってジョニーのシリーズ復帰に難色を示しているのは公然の事実となっている。実際、2017年公開の『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』以降、続編は作られていないが、ジョニーは前作が公開されたあと、“ディズニー側から次回作の脚本に参加するよう打診を受けた”と今回の裁判で証言している。

 現地時間5月2日、証人として出廷したジョニーのマネージャーのジャック・ウィガム氏は、2016年頃にディズニーの映画制作の責任者であるショーン・ベイリー氏と、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのプロデューサーを務めるジェリー・ブラッカイマー氏と6作目について話をし、ジョニーに2,250万ドル(約29億円)を支払う契約を口頭で取り交わしたと供述。続けて、論説が掲載された2018年の秋を境にジョニーは低報酬のインディーズ映画に追いやられ、2020年以降は映画の撮影すらしていないことを明かし、例の論説がジョニーのキャリアに破壊的な影響を与えたと訴えた。

 一方、約29億円の報酬はあくまで口約束にすぎず、ウィガム氏によると、ベイリー氏は論説が掲載される前から続編の制作に「どっちつかずの態度」を示していたというが、ブラッカイマー氏のほうは続編に乗り気だったそうで、「(論説の反響は)ディズニーにとっては悪いものでしたが、ジェリー・ブラッカイマーと私は実現に向けてロビー活動を続けていました。しかし、2019年の初めになって、それ(続編の話)が終わったことがはっきりしました」と述べている。

 ちなみに、ジョニーが手にするはずだった約29億円というギャラもじゅうぶん高額だが、上には上がいて、マーベル作品で長年アイアンマンを演じてきたロバート・ダウニー・Jr.は、2018年公開の映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で約81億円のギャラを手にしたと言われており、米Forbesが毎年発表している「世界で最も稼ぐ俳優ランキング」で2019年と2020年に2年連続で1位に輝いたドウェイン・ジョンソンは、2023年公開予定の新作映画『Red One(原題)』で約55億円のギャラを支払われることになっていると米Varietyは伝えている。(フロントロウ編集部)

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