ブレイク・ライブリー、自由の女神に着想を得たドレス
ニューヨークのメトロポリタン美術館で行なわれたファッションの祭典メットガラ。2022年は「In America: Anthology of Fashion(イン・アメリカ:アメリカのファッションのアンソロジー)」というテーマのもと行なわれ、「Gilded Glamour(金色に飾られた魅力)」がドレスコードとなった。
多くのセレブたちが豪華絢爛な衣装を身にまとって登場するなか、夫で俳優のライアン・レイノルズとともに共同ホストを務めた俳優のブレイク・ライブリーはAtelier Versace(アトリエ・ヴェルサーチェ)の1着で2つのルックを楽しめるドレスで魅了。
会場内へと続く大階段で、コッパ―ピンクの大きなリボンをほどくと、少し緑がかったブルーのトレーンが出現するという美しいサプライズを披露し、メットガラ・ウォッチャーたちの視線を釘付けにした。
オレンジがかったピンクと緑がかったブルーという珍しいカラーコンビネーションを不思議に思った人もいるかもしれない。
スタイリストをつけず、自分でコーディネートを手がけていることで知られる筋金入りのファッショニスタとして知られるブレイクが、このカラーリングを選んだのにはれっきとした理由があった。
このドレスのインスピレーションの源となったのは、ニューヨークの観光名所として名高い「自由の女神」像。
ブレイクのドレスは、自由の女神が建設されたばかりの頃の色と現在おなじみとなっている色の2つを取り入れている。
自由の女神の“元の色”って?
130年以上の歴史を持つ自由の女神像は、フランスから寄贈され、設置工事が完了した頃は銅色だった。それが「緑青」と呼ばれる酸化による錆(さび)で現在のような緑がかったブルーに。海辺に設置されていることも、酸化が急速に進む原因となったという。
ニューヨークを生活拠点の1つとしているブレイクは、アメリカの象徴として愛される自由の女神の味わい深い経年変化をドレスで表現してみせたというわけ。
ちなみに、この日のヘアスタイルにも自由の女神へのオマージュが。
ルーズにカールしたダウンヘアに合わせたティアラにも、7つの宝石があしらわれており、これも自由の女神をイメージしてデザインされたものだという。(フロントロウ編集部)