ボディガードがアンバー・ハードの暴力を“目撃”と主張
俳優のジョニー・デップが元妻で同じく俳優のアンバー・ハードを名誉毀損で訴えた裁判で、現地時間5月2日、現在もジョニーのボディガードを務めるトラヴィス・マクギヴァン氏がリモートで証言を行ない、2015年3月、ジョニーが指の一部を欠損する大ケガを負った指切断事件が起きたあと、実際に目の当たりにしたジョニーとアンバーの喧嘩について振り返った。
マクギヴァン氏によると、ジョニーとアンバーは「比較的、平和な会話」から言い争いに発展することが多かったそうで、ある日、両者による言葉の猛攻が続くなか、ジョニーのすぐ横でその様子を見守っていたという同氏は、アンバーがジョニーに向かってレッドブルの缶を投げるところを目撃したという。このときジョニーもかなりの興奮状態にあり、腹いせにアンバーのクローゼットを荒らし、彼女の荷物の一部を階段に投げ捨てるという暴挙に出たため、マクギヴァン氏はエスカレートする状況からジョニーを引き離す必要があると感じたと語った。
しかし、そう思ったときにはアンバーがジョニーに拳を振り上げたあとで、マクギヴァン氏は自身が目にした光景について、「視線の片隅に拳と腕が私の右肩を横切るのが見えました。握った拳がデップさんの左顔面に接触する音が聞こえ、実際に接触するところも見ました。それはハードさんの拳でした」と説明すると、「彼(ジョニー)のリアクションは、私と同じでショックを受けているような感じでした。何が起きたんだ?(拳は)どこから来たんだ?と。私は、デップさんがこれ以上殴られてはいけないと思い、階段を降りて下の階に移動させました。そして、彼に『ここを出ましょう』と伝えました。もはや彼にどうするか決める権利はなく、彼の安全を守ることが優先されました」と続けた。
ちなみに、その後の反対尋問でアンバーの弁護士から、例の喧嘩の際に“ジョニーがアンバーの髪の毛に手を伸ばして、殴ろうとしたか”と質問されたマクギヴァン氏は、「正しくありません」と答えると、弁護士がとなえた“ジョニーがアンバーの妹を突き飛ばしたあと、アンバーがジョニーを殴った”という説についても否定した。
フロントロウで連日お伝えしているが、ジョニーはアンバーが2018年に米Washington Postに寄稿した論説が名誉毀損にあたるとして、約55億円(5,000万ドル)の損害賠償金を求めている。この論説でアンバーは名前こそ出さなかったものの、ジョニーであることがわかるかたちで彼によるドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力(以下DV)を告発した。一方のジョニーは自身のDV疑惑を否定しており、暴力を振るったのはむしろアンバーのほうだと主張している。ジョニーは2020年にも、自身のことを“妻に暴力を振るう人物”と表現した英大衆紙に対して名誉毀損裁判を起こしているが、敗訴している。(フロントロウ編集部)