フロントロウ編集部のKが次に読みたいのは、ローナン・ファロー著のノンフィクション『キャッチ・アンド・キル』。(フロントロウ編集部)
画像: MeToo時代の幕を開けたローナン・ファロー著の『キャッチ・アンド・キル』

ローナン・ファローは、映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインによる、女性に対する数十年にわたる性虐待をスクープしてピューリッツァー賞を受賞して、近年のMeToo運動の幕開けにひと役買った記者です。

姉が父親である映画監督のウディ・アレンからの性的虐待を告発した(アレン監督は否定、ローナンは姉を「信じる」と発言している)という背景を持つローナンは、映画業界で囁かれていたワインスタインの性的虐待疑惑を調査しはじめるのですが、彼に待っていたのは、怠慢な警察、圧力に屈して記事を葬ろうとするメディア、そして権力者を守ろうとするスパイ組織という、司法界・メディア界・政界による“悪の三位一体”構造だったと言います。

本書は2019年の発売後に全9話のポッドキャスト番組になり、今度はそのポッドキャストがHBO制作で全6話のミニシリーズとして映像化されるなど、様々なメディア形式へと変わり広く語り継がれています。時代の流れを変えた報道の背景が明かされる本書はぜひ読んでおきたい1冊です。

『キャッチ・アンド・キル』
著:ローナン・ファロー 訳:関美和
定価:2,530円(税込)
発売日:2022年04月12日

(フロントロウ編集部)

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