ケンドリック・ラマーの象徴となったいばらの冠
全米チャートで2022年度の最高初週セールスを記録するなど、何かと話題になったケンドリック・ラマーの約5年ぶりのアルバム『Mr. Morale & The Big Steppers』。ジャケットには、ケンドリックだけでなく、2019年に結婚した高校時代からの恋人ホイットニー・アルフォードと2人の子どもの姿が登場。普段プライベートを公にしないケンドリックが、家族をジャケット写真に起用したことは話題となった。
そんなジャケットでケンドリックが被っていた“いばらの冠”。今回このいばらの冠を制作したティファニー(Tiffany & Co.)が、その制作過程を公開した。
いばらの冠は、宗教的図像の象徴として最も広く認識されているシンボルのひとつで、ケンドリックにとって、ティファニーによるこの唯一無二のデザインは、先輩アーティストたちへの敬意を表するものであると同時に、音楽や文化へのラマーの影響力と貢献を力強く表現するものでもある。
ケンドリックは、pgLangという会社を共に立ち上げた元TEDの代表の1人であるデイブ・フリーと共に、2021年にいばらの冠の案を持ってティファニーを訪れたそう。
そしてティファニーの4人の職人がこのいばらの冠の制作に費やした時間は、なんと10ヵ月。約1,300時間を超える作業時間を経て、ケンドリックのいばらの冠を完成させた。
このいばらの冠は、8,000個以上のダイヤモンドが使用されており、総カラットは137カラット超え。ケンドリックはこのいばらの冠をアルバムのジャケットで使用するだけでなく、先日開催されたルイ・ヴィトンのショーや、イギリス最大級の野外フェスであるグラストンベリーに参加した際も被っており、今のケンドリックを象徴するアイテムとなっている。(フロントロウ編集部)