ヴァレンティノのショーにピンクのシースルーのドレスを着て出席した俳優のフローレンス・ピューが、ドレス姿の写真に寄せられた性的なコメントに皮肉たっぷりに反論した。(フロントロウ編集部)

フローレンス・ピューのシースルーのドレス姿に性的なコメント

 MCU映画『ブラック・ウィドウ』のエレーナ役や映画『ミッドサマー』への出演などで知られる俳優のフローレンス・ピューが、現地時間7月8日にイタリア・ローマで開催されたヴァレンティノ(Valentino)の秋冬コレクションのショーに出席。ピンクのシースルーのドレスを着用したのだが、その写真をインスタグラムに投稿した後で、性的なコメントが多く寄せられたことを明らかにした。

画像: ローマで行なわれたヴァレンティノのショーに出席した(手前から)俳優のアリアナ・デボーズ、米Vogue編集長のアナ・ウィンター、フローレンス・ピュー。

ローマで行なわれたヴァレンティノのショーに出席した(手前から)俳優のアリアナ・デボーズ、米Vogue編集長のアナ・ウィンター、フローレンス・ピュー。

 フローレンスはインスタグラムへの投稿で、「私は(ドレスを)着るのを楽しみにしていたし、ちっともナーバスな気持ちはなかった」と前置きした上で、男性たちから、ドレスから透けて見える自身の胸や体型について性的なコメントが多く寄せられたことを報告。

 「(コメント欄を)見たり観察したりしていて興味深いのは、誰もが目にできるところで、男性たちがいかに簡単に、公の場で誇らしげに女性の身体を台無しにできるかということ。自分の職業や仕事用のメールアドレスがプロフィールに書いてあってもそういうことをできちゃうわけ?」と、自身の投稿に性的なコメントを寄せた男性たちを皮肉交じりに批判した。

 「女性が赤の他人たちから、自分たちの身体について何が間違っているかについて意見されることはこれが初めてではないし、これが最後じゃないことも間違いない。何が不安になるかって、一部の男たちはどこまで下品になれるのかということだよ」とフローレンスは続けた。

フローレンス・ピューが性的なコメントを寄せる男性たちに皮肉

 「ありがたいことに、私は自分を自分らしくしてくれている、この入り組んだ自分の身体とうまくやれてる。私は14歳の頃から目を背けずにはいられないすべての『欠陥』に満足してる。あなたたちの多くは躍起になってまで、私の『小さな胸』にどれほどガッカリしたかや、私が『胸が平なこと』を恥じるべきだって伝えたかったみたいね。私は長い間この身体で生きているの。自分の胸のサイズは十分に承知しているし、そのことで不安なんて感じてない」と、自分の身体に満足していると性的なコメントを一蹴したフローレンスは、男性たちに向けて皮肉たっぷりに次のように問いかけた。

 「もっと懸念すべきは、どうしておっぱいが怖いの? ということ。小さいから? 大きいから? 左胸? 右胸? 片方だけ? 両方ないというのは? 何がそんなに恐ろしいんだか。私のおっぱいの大きさや身体の大きさに対して大声で動揺して、それで得意げにできるなんてどういうことだろう」。

画像: フローレンス・ピューが性的なコメントを寄せる男性たちに皮肉

 さらに、「私たちは自分の身体にある“しわ”に強さを見出すように育てられた。自分の身体に満足していることを大声で宣言するように。誰かが私の身体をセクシーさや性的に魅力を感じるかについての議題にした時には、いつだって『そんなのクソくらえ』って言ってやることがこの業界における私の使命だった。私は理解した上であのドレスを着た。私は自分が、ものすごく強くてパワフルで、カーヴィーな女性たちに囲まれた家庭で育ったことに感謝している」と、性的なコメントを寄せた男性たちを“余計なお世話”だと改めて批判したフローレンス。

 「大人になって。人々をリスペクトして。身体をリスペクトして。すべての女性をリスペクトして。人間をリスペクトして。人生は遥かに生きやすくなるから、私が約束する」と呼びかけた彼女は、「#fuckingfreethefuckingnipple(#ファッキン乳首をファッキン開放しよう)」(※)というハッシュタグと共にインスタグラムに投稿した一連の写真の最後に、乳首を隠した1枚を投稿して、「そうそう! 最後のスライドは、ちょっとだけ暗い肌(乳首)が隠れていれば安心する人たちに向けたものだよ」と皮肉った。

※「Free The Nipple(フリー・ザ・ニップル/乳首を開放しよう)」は、女性だけが胸を隠さなければいけないことに異議を唱えるムーブメントのスローガン。

(フロントロウ編集部)

 

This article is a sponsored article by
''.