芯のある女性、リリ・ラインハート
8月17日に配信開始となったNetflix映画『2つの人生が教えてくれること』が、すでに女性の間で話題沸騰中! 主人公のナタリーが大学卒業前夜に妊娠していた場合と、妊娠していなかった場合の2つの人生のその後を描く本作は、映画『ラフィキ:ふたりの夢』のワヌリ・カヒウ監督がメガホンを取り、リリ・ラインハートが主演だけでなくプロデューサーも務めた。
ドラマ『リバーデイル』への出演で知られるリリは、これまでに女性の権利などについて声をあげてきた若手で、今年5月にはファッションの祭典メットガラに参加するために、多くのセレブが極端な食事制限をしていることを批判。招待されれば名誉なイベントであるメットガラに関することを批判するのは、若手俳優にとって非常に勇気のいることだが、「本当に間違ってる。100以上の点で最悪。メットガラのために自分を飢えさせているって、オープンに認めるとか。数百の若い男性と女性があなたたちを見て、その発言を聞いていると分かっているのに。その無自覚はこの世のものと思えないし、気持ち悪い」とインスタグラムに綴って、芯の強さを見せた。
プロデューサーとしてのラインハート、向かう先は?
そんな彼女は、2020年のAmazonプライム・ビデオ映画『ケミカル・ハーツ』で初めてプロデューサーを務め、その結果が良かったため、アマゾン・スタジオとファーストルック契約を結んだ。プロデューサーとしても期待の彼女が、自分をインスパイアしてくれたとあげるタイトルがフェミニズム映画として知られる『ハスラーズ』や『プロミシング・ヤング・ウーマン』、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』だと知れば、彼女がこの先目指している方向が分かる。
そんな彼女の最新作『2つの人生が教えてくれること』は、過去の自分が別の判断をしていたり、別の出来事が起こっていたりして、異なる人生があったとしたらという、多くの人が考えたことのあるテーマに沿ったもの。これまでにも、異なる人生を描く作品は作られてきたが、どれかの選択や人生が最善だったと設定されているものは多い。そこが、『2つの人生が教えてくれること』は異なる点。本作はどちらの人生が良かったという見せ方はしていない。リリは米Indie Wireのインタビューで、本作に込めた思いを語った。
「20代として、というかどのような年齢でも、自分が何をしているかは分からないですよね。誰にも、自分が今何をしているのかは分からない。ときには、その後の人生をまったく変えてしまう大きな決断が必要です。しかし、自分がいるべき場所へ連れ戻す決断もあります。物事というのは、結局起こる運命なのではないのでしょうか」
人生に迷いはつきもの。今現在迷っている女性は、ぜひ『2つの人生が教えてくれること』を見てみてはいかが?
(フロントロウ編集部)