ファッションショーでエリザベス女王を追悼
ロンドン・ファッション・ウィークが開催される前日に入った、イギリス王室の最高君主であるエリザベス女王の訃報。これにより英国ファッション評議会 (BFC) は、「コレクションのショーやプレゼンテーションは続けることができますが、デザイナーには、国民の気分や喪の期間を尊重し、イメージを公開するタイミングを検討していただくようお願いしています」と声明を出した。
エリザベス女王が亡くなったことで、バーバリー(Burberry)がショーを延期し、ラフ・シモンズ(Raf Simons)がショーを中止にしたが、他のブランドは最新コレクションを発表し、それぞれの形でエリザベス女王を追悼。
ロンドン・ファッション・ウィークでエリザベス女王を追悼したアイテムを発表したブランドを紹介。
アーデム(Erdem)
エリザベス女王の国葬の前夜に大英博物館で開催されたショーの最初に登場したのは、喪服を連想させる黒のドレス。デザイナーのアーデム・モラリオグルは「女王陛下の訃報を聞いて、とても悲しくなりました。私自身、そしてロンドンでショーを行うすべての人々に、真の連帯感を与えてくれました。他の素晴らしいデザイナーたちと共に展示しながら、私たちは一丸となって女王を称えます」と英Vogueにコメント。
ハリス・リード(Harris Reed)
ショーを締めくくったモデルのリリー・マクメナミーが手に持っていたのは、すずらんのブーケ。すずらんはエリザベス女王が好きな花と知られており、さりげない配慮を見せた。
ダニエル・W・フレッチャー(Daniel W. Fletcher)
1分間の黙とうを捧げたあとに始まったショーでは、黒のスーツに黒の腕章をつけたモデルからスタートしてエリザベス女王への追悼の意を見せた。
リチャード・クイン(Richard Quinn)
2018年秋冬ショーではエリザベス女王も最前列でショーに参加したこともあるほど、エリザベス女王とは縁があるブランド。そのため、今回のショーでは王冠が登場しただけでなく、一連のオールブラックのルックには、ベルト付きコートやヘッドスカーフ、ハートネル風のガウンなど、エリザベス女王のワードローブのシグネチャー・アイテムが多数登場。また、会場内のスクリーンにはエリザベス女王のアーカイブ映像が流れた。
JWアンダーソン(JW Anderson)
ショーの最後に登場したTシャツには「HerMajesty The Queen 1962-2022 Thank You」とエリザベス女王へ向けた追悼のメッセージが。こちらはロンドン市内のバス停に貼られたポスターのレプリカだそう。
ハルパーン(Halpern)
エリザベス女王が儀式で着用していたローブのひとつを模した大胆なブルーのケープを身にまとい、女王がよくしていた頭にスカーフを巻くというスタイルを再現。デザイナーのマイケル・ハルパーンは「これは、私たちなりの敬意の表し方です」と英Vogueに明かした。
(フロントロウ編集部)