『ハリー・ポッター』俳優で観客から嫌われた人といえば…
2000年代を代表する映画であり、映画史に残る大ヒットシリーズの『ハリー・ポッター』は、イギリスを代表する俳優たちが10年の間に豪華共演を果たした。メインキャラクターを演じたダニエル・ラドクリフやエマ・ワトソン、ルパート・グリントやトム・フェルトンは、吸収力のある子役時代の初めから、そんな俳優たちに囲まれて成長するという貴重な経験をした。
一方でダニエルの両親は子役を持つ親として、子どもを守る責任をきちんと果たしていたそうで、彼は米GQのインタビューで、毎年撮影の前に両親は「まだ楽しんでる?まだこれをやりたい?」と、自分の意思を確認してくれたと話す。とはいえ、魔法の世界で過ごせることが楽しくないはずはないのだ。ダニエルは、「(撮影に参加せずに)何をするの?学校に戻るって?それはこれ(撮影)ほど楽しくないよね」という感じだったとのこと。
そんな日々のなかで、ダニエルはその才能を見て驚いた俳優として、ドローレス・アンブリッジ役のイメルダ・スタウントン、リーマス・ルーピン役のデヴィッド・シューリス、シリウス・ブラック役のゲイリー・オールドマン、そしてアルバス・ダンブルドア役のマイケル・ガンボンの名前をあげた。「普通に雑談していたと思ったら、瞬間的に演技のスイッチを入れることができる人たち」なのだという。
そして、彼がとくに参考にしていた人は、イメルダ! 生徒のことをまったく考えないドローレスに観客は本当にイライラさせられたが、それはイメルダの演技力あってこそ。というのも彼女は舞台俳優としてイギリスで最も権威あるアワードの1つであるローレンス・オリヴィエ賞で4度の受賞、13度のノミネートを誇る超実力派だから。
ダニエルは、「とくにイメルダは、僕がいつも観察していた人です。本当に上手くて、易々とこなすんです。彼女はみんなと雑談して、良い人生、良い日々を送っているのに、信じられないくらい酷く、激しいパフォーマンスをすることができる」と話した。
『ハリー・ポッター』の後は、『スイス・アーミー・マン』や『ガンズ・アキンボ』など、自分が面白いと思った映画で自由に演技しているダニエル。彼の演技のルーツに、『ハリー・ポッター』シリーズで共演した演技派たちの存在があることは確か。
(フロントロウ編集部)