『ブラックパンサー2』で海の中をよく見ると?
チャドウィック・ボーズマン亡き後に、レティーシャ・ライト演じる妹のシュリやその仲間たちがワカンダを守ったMCU映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』。本作では、テノッチ・ウエルタ演じるネイモアが率いる海底王国タロカンも登場したため、海のシーンが多かった。
1作目から続く美しく壮大な景色の映像は、本作でも観客を圧倒したけれど、じつは非常に細かいデザインもあったことに気がついていただろうか? じつは本作では、魚のフンが映っている!
しかもこれ、撮影で偶然魚のフンがカメラに撮られたというわけではなく、むしろ後からわざわざVFXで追加されたもの! 本作のVFXスーパバイザ―であるクリス・ホワイトは米Comicbookのインタビューで、「周囲に浮いている魚のフンの形や、その形が正しい必要があることについて議論していましたよ」と明かす。
観客が認識するかどうかすら分からないほどの細部だが、そのデザインのためにはかなりの労力が使われたようで、「魚が排出するいろいろなフンの形を作ったチャートがあって、そこから数百をキャラクターたちの周囲に浮かべました」とのこと。
しかも、制作現場ではフンのデザインを担当するフルタイム勤務のアーティストもいたそう! 魚のフンは「海の雪」と呼ばれていたそうで、「フルタイム勤務で海の雪を担当する者がいました。彼はすべてのショットで、フンが正しく動き、正しいキャラクターのところにあり、濃淡が正しく、海の流れが正しいことを確認していました。さらに彼は、(フンの映像を)より良くするためのアドバイスもくれました」とのこと。
MCU映画という巨大映画だからこそ、細部にまでこだわる余裕があるということ。フンの形までもデザインのチャートを作り、光や濃淡、海流の影響まで確認されていたとは、さすがといえる制作エピソード。
(フロントロウ編集部)