ヘンリー王子がNetflixのドキュメンタリー番組『ハリー&メーガン』で王室離脱騒動の裏側を語った。すでに声明を発表したあとに行われた家族会議では、兄のウィリアム皇太子がヘンリー王子に向かって声を荒げる場面もあったという。(フロントロウ編集部)

ヘンリー王子が王室離脱騒動の裏側を語る

 ヘンリー王子メーガン妃が出演するNetflixのドキュメンタリー番組『ハリー&メーガン』の残りの3エピソード(4〜6)が配信された。前半の3エピソードはヘンリー王子とメーガン妃の出会いから結婚当初の話が中心だったが、後半の3エピソードは王室離脱をめぐる騒動やその裏側が話の中心となっている。

 ご存じの方も多いと思うが、ヘンリー王子とメーガン妃は2020年3月末をもって高位王族の座を退いた。王室を離脱後、夫妻はイギリスを離れ、メーガン妃の母国であるアメリカに移住。なお、この出来事がきっかけとなり、現在も夫妻とロイヤルファミリーのメンバーのあいだには深い溝がある。

画像: ヘンリー王子が王室離脱騒動の裏側を語る

 ヘンリー王子とメーガン妃が高位王族の座を退くことを発表したのは、2020年1月。ヘンリー王子によると、その前に上級の私設秘書3人に「家族との話し合いの場をもうけてほしい」とお願いしたところ、一度は却下されたものの、メーガン妃がイギリスを離れたタイミングで急きょ家族会議が開かれることが決まったという。このことについて、ヘンリー王子は「(メーガン妃を話し合いの場から遠ざけるよう)計画されたことは明らかでした 」と付け加えている。

家族会議でウィリアム皇太子が声を荒げる場面も

 ヘンリー王子とエリザベス女王チャールズ皇太子(現チャールズ国王)、ウィリアム王子(現ウィリアム皇太子)らが参加した家族会議が行われたのは、王室離脱を声明を発表してから5日後のことだった。場所は、ロイヤルファミリーが毎年クリスマスの休暇を過ごすことで知られるサンドリンガム・ハウス。

 ヘンリー王子は、「サンドリンガムには楽しい思い出がたくさんあります。毎年クリスマスを過ごしていた場所でした。しかし、まったく異なる状況でそこに戻ってくることになりました。私はすでに声明で発表したことと同じ提案をするためにそこへ行きました。でも、実際に行ってみると、5つの選択肢を与えられました。1つ目は『何の変更もなく今までどおり』、2つ目は『完全に王室との関わりを絶つ』。私は(1つ目と2つ目のあいだをとった)3つ目を選びました。自分自身で仕事をしながら、女王をサポートする仕事(公務)も続けたいと伝えました」と言うと、この答えに家族は憤慨し、兄のウィリアム皇太子から怒鳴られたと明かした。

画像: 家族会議でウィリアム皇太子が声を荒げる場面も

 「(家族会議の)目的は議論や討論ではないということがすぐにわかりました。兄は私を怒鳴りつけ、父は事実と異なることを言い、祖母は黙ってそれを受け止めていました。恐ろしかったです。でも、王室、とくに彼女(女王)の視点から見た“やるべきこと”は、この組織を守ることなのだと理解する必要があります。彼女(女王)の周りの人たちが彼女に、私たちの提案や私たちがすることは組織に対する攻撃だと言えば、彼女はその助言に従うしかありません。辛かったです。結局、計画が定まらないまま家族会議は終わりました。彼らの視点に立てば、私たちが苦しんでいるのは自分たちのせいで、私たちが抱えている問題は王室や家族、メディアとは関係ないと信じるしかなかったのでしょう。彼らは自分たちが見たいものしか見ようとしませんでした」

 ちなみに、ヘンリー王子が一連の出来事や騒動を通して最も悲しかったのは、兄であり親友でもあるウィリアム皇太子との関係が壊れてしまったことだそうで、「一番悲しいのは、兄と私のあいだに溝ができてしまったこと、そして兄が組織側に行ってしまったことです。(しょうがないことだと)わかっています。理解しているつもりです。彼は王位を継ぐ立場にありますから。王室を存続させることが自分の責任の一部であるということが、彼のなかに染み付いているのです」と、悲しげな表情を見せた。(フロントロウ編集部)

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