『Goat Simulator 3』が権利関係に厳しいTake-Two相手にやらかす
11月に発売されたばかりの新作ゲーム『Goat Simulator 3』。ローカル、またはオンラインで4人でのマルチプレイが可能で、サンアンゴラを舞台にヤギの群れを作って、みんなでイタズラやミニゲームを楽しめる。
そんな『Goat Simulator 3』の公式Twitterにアップされたツイートが、“ある”会社からの著作権侵害申し立てにより削除された。申し立てを行った会社は、人気シリーズ『Grand Theft Auto』(通称GTA)開発元であるRockstar Gamesの親会社Take-Two。
実は削除されたツイートの広告映像には、Take-Twoが開発中である最新作『GTA6』のリーク映像が使われていたのだ。
広告に使われたのは、『Goat Simulator 3』のNPC、いわゆるモブキャラとして登場する“ショーン”の職業について議論をする映像。そこでは、彼がかつて別のゲームにも存在していたことをほのめかすシーンが。なんとショーンが『GTA6』の世界にいることが分かる場面が映されていたのだ。
開発中の『GTA6』の映像がさりげなくリークされたことを、著作権を侵害されたTake-Twoの法務部が黙っているわけがない。日本企業ならばお茶菓子を持って平謝りしに行くような状況だが、『Goat Simulator 3』の公式Twitterは問題のツイートが削除された後、「I’m in danger.(自分は今危険な状況にいる)」というGIFを投稿して反応。ここもゆるいが、さすがに気まずいと思ったのか、このGIFはその後削除されている。
Coffee Stain Studiosは『Dead Island 2』をネタにしたことも
そもそも『Goat Simulator』は、エイプリルフールのジョークとして作られたヤギシミュレーターゲームのシリーズ作品。TwitterやYouTubeで公式のふざけた雰囲気が楽しめるのも魅力で、開発元のCoffee Stain Studiosはお騒がせなPR活動を手法のひとつにしているため、今回のような注目の集め方は珍しいことではない。
過去には、『Goat Simulator 3』のトレーラーで『Dead Island 2』をネタにしたこともある。2023年4月に発売予定の『Dead Island 2』はオープンワールドでゾンビと戦うサバイバルアクションゲームで、2011年の『Dead Island』から約11年ぶりの続編。ファン待望のシリーズ最新作であるためネタとして選ばれたようだが、このように、話題の作品を宣伝のネタとするCoffee Stain Studiosの姿勢を好ましくないと感じるゲームファンもいる。
今回リークされた『GTA6』の開発元Take-Twoは、これまでも著作権侵害の申し立て活動など、リークに対して徹底した法対応を行ってきている。『Goat Simulator 3』によるリーク事件も、ツイート削除だけでは済まないかもしれない。(フロントロウ編集部)