サステナブルなライフスタイルを目指すエディターが、国内外で注目のサステナブルなキーワードや、気になる疑問にフォーカスする連載企画「サステナ調査隊」。第4回のテーマは、海外で急激に増えているサステナブルなランドリー製品。(フロントロウ編集部)

サステナブルな洗濯用製品が海外で増加中

 日々の欠かせないルーティンのひとつである洗濯。そんな洗濯が環境に与える負荷は、決して小さいとは言えない。

画像1: サステナブルな洗濯用製品が海外で増加中

 たとえば1回の洗濯だけでも、かなりの量の水を消費しているうえに、多くのマイクロプラスチックが発生。合成洗剤は水質汚染の原因にもなり、さらには洗剤や柔軟剤の容器はプラスチック製のものが多いなど、さまざまな面から考えて家庭での洗濯は環境に大きな負担を与えている。

 そんな現状を変えるべく海外で話題を呼んでいるのが「サステナブル・ランドリー」という言葉。できるだけ環境への負荷を減らしながら洗濯を取り入れる方法が注目を集めていて、洗濯の頻度や時間を見直す動きが強くなっているだけでなく、環境に配慮した洗濯用製品も劇的に増加。

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 海外で「サステナブル・ランドリー」のトレンドを牽引する新鋭アイテムをご紹介。

シートタイプの洗濯用洗剤

 ここ最近とくに海外で増えているのが、紙でできたシートタイプの洗濯用洗剤。液体洗剤では製品に多くの水を使っていて、容器もプラスチックであることがほとんどだけれど、シートタイプの場合は水を含まずプラスチックも不使用。さらに圧倒的なコンパクト化によって、輸送時のCO2排出量も大幅に抑えられる。

 なかでも海外で人気なのが、シャンプーバーなどの固形の美容製品を展開するカナダ発のブランドGood Jujuが販売するシートタイプの洗剤「Laundry DetergentEco-Strips」。

画像1: hellogoodjuju.com

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 「Laundry Detergent Eco-Strips」は、生分解性が高い素材だけでつくられていて、マイクロプラスチックが流出するのを抑制。高い洗浄力がありながら環境への負担の少ない植物酵素を配合し、水でもお湯でも溶けやすいのが特徴。洗濯機はもちろん手洗いする場合でも使用できる。

画像2: hellogoodjuju.com

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 またGood Jujuは、洗濯物と一緒に乾燥機にいれて使用することで、乾燥にかかる時間を短縮できる「ウールボール」という製品も展開し、人気を集めている。

画像3: hellogoodjuju.com

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 そのほか、再利用できる綿棒などを展開するデンマーク発のブランドLastObjectからも、シートタイプの洗剤が登場。同ブランドの製品もマイクロプラスチックの流出を抑え、環境や身体にやさしい成分のみでつくられている。

画像: lastobject.com

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洗濯機に取り付けるフィルター

 スロベニアのスタートアップ企業であるPlanet Careが開発したのが、洗濯機に取り付けることでマイクロプラスチックの流出を抑えるフィルター。

画像: planetcare.org

planetcare.org

 Planet Careのフィルターは、洗濯機に簡単に取り付けるだけで、マイクロプラスチックの一種であるマイクロファイバーをキャッチ。化学繊維からつくられた衣類を洗濯すると抜け落ちてしまうマイクロファイバーをフィルターがせき止めることで、海に流れ出るのを阻止してくれる。Planet Careのほかにも、海外ではフィルターを発売するブランドが今増えている。

 またマイクロプラスチック対策ができる洗濯ネットも海外で大人気。衣服を入れて洗濯することで、マイクロファイバーの流出を大幅に防ぐことができる。

タブレットタイプの洗濯用洗剤

 サステナブルな家庭用掃除製品を幅広く展開するBLUELANDというブランドが販売するのは、タブレット型の洗濯用洗剤「Laundry Tablets」。

画像: blueland.com

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 「Laundry Tablets」は、コンパクトな石鹸のような形をしていて、洗濯機に入れると完全に溶ける洗剤。石油由来の成分をはじめ、人工染料、人工香料を使わず、クリーンな成分のみでつくられていて、容器にもプラスチックを含まないサステナブルな製品となっている。

 ちなみにBLUELANDは、固形の便座クリーナーや、水を入れた容器にぽんと入れるだけでお風呂用洗剤が完成する固形製品などユニークなアイテムを数多く販売している。

 海外で急速に広がる「サステナブル・ランドリー」の波。スイッチひとつでできる洗濯というルーティンは、たくさんの犠牲の上に成り立っているもの。当たり前すぎて見落としがちなこの事実をそれぞれが自覚して、できることから見直していかなければいけない。(フロントロウ編集部)

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