ロサンゼルス発のコスメブランドMorpheの親会社であるFORMA Brandsが、連邦破産法11条の適用を裁判所に申請したことが明らかになった。(フロントロウ編集部)

FORMA Brands、連邦破産法11条適用を申請

 人気コスメブランドMorphe、アリアナ・グランデのr.e.m.beauty、ジャクリン・ヒルのJaclyn Cosmeticsなどを手がけるビューティーインキュベーターのFORMA Brandsが、日本の民事再生法にあたる連邦破産法11条の適用を米デラウェア州の連邦破産裁判所に申請したことが判明した。

 FORMA Brandsのサイモン・コーウェル社長は、「この1年間、Forma Brandsはビジネスを安定させ、長期的な成長に向けて組織を再構築するための取り組みを実施してきました」とコメントを発表。「この契約は、MorpheやMorphe 2など消費者にとって最も意味のあるブランドの強さを証明するものです」と述べ、投資家グループから3300万ドル(約43億)の融資を受けて再建を目指すという。

 FORMA Brandsが所有するブランドが今後どうなるのかはまだ不明だが、アリアナ・グランデは自身が手がけるr.e.m.beautyの全業務を社内に移す契約の締結に向けて動いている、と情報筋は米Allureに明かしている。また情報筋によると、Forma Brandsはr.e.m beautyの株式を所有したことはないが、ライセンス契約の下で製品開発、製造、マーケティングを監修してきたという。

 人気YouTuberのエマ・チェンバレンがクリエイティブディレクターを務めたBad Habit、同じくYoutuberでメイクアップアーティストのジャクリーン・ヒルが手がけるJaclyn Cosmetics、元ファッションスタイリストのシェルビー・ワイルドが設立したPlaya Beautyなど、他のブランドにも将来的に影響を与える可能性があるかについて米Allureが尋ねたところ、同社はコメントを拒否した。

 Morpheは、2008年にプロフェッショナル用のメイクブラシメーカーとして誕生。手頃な価格と確かな品質で人気を集め、42色の大型アイシャドウパレットなどカラーコスメやスキンケア製品を展開。その後、人気インフルエンサーとのコラボを皮切りに、ディズニーやコカ・コーラ、リサ・フランクなど様々なコラボコスメを成功させてきた。

 しかし、徐々にインフルエンサーとのコラボコスメの勢いに陰りが見え始め、ついに2020年8月にインフルエンサーに依存していた状況から脱却すべく、ビューティーインキュベーターFORMA Brandsとして再スタート。それでも状況は芳しくなく、Morpheはアメリカの実店舗をすべて閉店。シェルビーは自身のブランドPlaya Beautyから撤退し、先月FORMA Brandsに対して1500万ドル(約20億円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。

 ちなみに、アリアナ・グランデが手がけるr.e.m beautyは好調に売り上げを伸ばしており、今後はアメリカを中心に多くの店舗を構える化粧品の専門店「セフォラ(Sephora)」に出店するとウワサされている。(フロントロウ編集部)

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