人喰いの恋人たちを描く『ボーンズ アンド オール』より、主演テイラー・ラッセルのインタビューを独占解禁!(フロントロウ編集部)

テイラー・ラッセルが感じたティモシー・シャラメや『ボーンズ アンド オール』

 『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメとルカ・グァダニーノ監督が再タッグを組んだ最新作『ボーンズ アンド オール』は、“人喰い”がテーマ。

画像1: テイラー・ラッセルが感じたティモシー・シャラメや『ボーンズ アンド オール』

 生きるために本能的に人を喰べてしまうマレンは、同じく社会の片隅で生きるリーと出会い、謎を解くための逃避行に出る。2人の純愛が向かう先は…?

 主人公のマレンを演じるのは、『WAVES/ウェイブス』で数々の賞を受賞し注目を集めたテイラー・ラッセルで、本作でもヴェネツィア国際映画祭で見事新人俳優賞に輝いた。そんな彼女は、賛否を巻き起こしている本作についてどう思っているのか? そしてティモシーとの共演は? インタビューで思いを語ってくれた。

画像2: テイラー・ラッセルが感じたティモシー・シャラメや『ボーンズ アンド オール』

 <ストーリーを読んだ時、どのような印象を受けましたか?>

 ルカ・グァダニーノ監督と会った後、送ってもらった脚本を読んで圧倒されました。今まで読んだことのないような脚本で、異質な存在であってもつながりを強く感じることができるかもしれないという希望の物語であることがとても気に入りました。マレンはとてもミステリアスで正体を突き止めるのが難しい人物であることも気に入っています。それに、彼女の切望する気持ちに共感を覚えたんです。

 <今回演じたマレンとは、どのような人物ですか?>

 マレンはまだ10代。ほとんどの場合、自分をコントロールできない年頃だし、彼女は誰よりもそのことを痛感する。父親に置き去りにされるのは、とても心細い瞬間だった。この歳で、彼女はすべてのことに深く感じ入っている。彼女の人生は、他人と深く関わることができないと捉えられてきました。それでも、表出すべき豊かな自己認識と感受性をもっている。これが、彼女がリーと一緒に見いだしたことだと思います。

 <本能的に“人を喰べたくなる”という宿命について、どのような考えを持ちましたか?>

 ただ彼女が生き延びるために必要なことなんです。この人生を選んだわけじゃないけれど、空腹には抗えない。だけど私にとっては、この映画においてのカニバリズムは物語のすべての要素を入れる容器のようなもの。彼女の人を喰べるという特性よりも、彼女についてもっと面白いことがたくさん描かれているんです。

 <マレンとティモシー・シャラメが演じたリーはどんな関係性だと思いますか?>

 ふたりは薄幸の恋人たちだけど、内面においてはある意味双子なんです。ふたりは同じ心と魂をもっていて、人を思いやる感覚も同じ。リーと出会う前は、マレンが何者なのか、彼女に何が起こったのか、言えば彼女に恥ずかしい思いをさせることになるから、誰も正直に話してくれなかった。でもリーと出会い、彼女は初めて自分という者が理解され、擁護さえしてもらっているように感じた。リーは外向的、マレンは内向的だから、ふたりは押したり引いたりする。彼が彼女を外の世界へと引っぱり出し、彼女は彼が内側に目を向けることを後押しするんです。

 <ティモシー・シャラメとの初共演はいかがでしたか?>

 とにかく、彼のことを尊敬しています。ティモシーは枠にとらわれず独創的な考え方をする人で、その能力で自分が現代において唯一無二の存在だということをはっきりと示している。私たちはたくさん話し合い、互いに多くのイメージを共有しました。マレンとリーの関係のように、説明しにくいユニークなコラボレーションでした。

(フロントロウ編集部)

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