“トトロっぽい”ギレルモ・デル・トロ、本当に「トトロの世界に住みたい」と語る理由にジブリ愛

トトロっぽいことでも愛されるギレルモ・デル・トロ監督

　映画『パンズ・ラビリンス』や『クリムゾン・ピーク』などで知られ、その唯一無二の世界観を見事に映像化してきたことで、ファンが多いギレルモ・デル・トロ監督。2018年には『シェイプ・オブ・ウォーター』によってアカデミー賞監督賞を受賞した彼は、ファンの間ではスタジオジブリのキャラクターである“トトロっぽい”と言われ愛されてきた。

　監督自身もそれを認めており、2013年の映画『パシフィック・リム 』の撮影時にまだ幼く、監督の名前を上手く言えなかった芦田愛菜に、自分のことをトトロと呼んでと話したほっこりエピソードは海外ファンの間でも語り継がれている。ちなみに、監督はトトロの歌を日本語で歌えるそう。また、アメリカのイラストレーターが描いた「ギレルモ・エル・トトロ」が拡散されたこともある。

　そんなお茶目な監督は、『となりのトトロ』の世界観が丸ごと好きなよう。先日アカデミー賞のTikTokアカウントで公開されたインタビューで、こんな思いを語った。

　「『となりのトトロ』の世界の中に住みたいです。田園的な美しさがある。しかし同時に、ちゃんとした家でもある。神秘的な森、たくさんの古くからの物語と精霊たちに囲まれている。宮崎氏によるジブリ映画は、他の誰にもできない空と木々を創作しています。そして、寿司を毎日食べられる（笑）」

　怪獣好きであり、ロボットアニメにも造詣が深い監督が「宮崎駿監督によるジブリ映画の空と木々」と話したということは、彼はおそらく『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』における自然の描かれ方も好きなのだと予想される。しかしそのなかでも『となりのトトロ』を住みたい世界に選んだのは、劇中で人々の温かな絆が描かれているからか、はたまた仲間的存在のトトロがいるからなのか。

　ちなみに監督の自宅の本棚にはアニメ、マンガ、日本セクションがあり、小泉八雲や水木しげる、手塚治虫、楳図かずお、浦沢直樹、今畝などの多くの本が並ぶ。そしてもちろんジブリの本やグッズもあるのだが、なかには宮崎監督本人がモチーフのフィギュアまであった。

（フロントロウ編集部）