悲しみと愛の情熱は、同時に起こることもある。レア・セドゥ主演の『それでも私は生きていく』は、心に染み入る物語。(フロントロウ編集部)

悲しみと愛の情熱、両方を抱える日常

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 通訳者として働きながら娘を育てるシングルマザーのサンドラ。父のゲオルグは哲学者だったが、視力と記憶を失いつつある。仕事の合間に母や姉妹とともに頻繁に父の様子を見に行き、親としての仕事をする日々のなかで、彼女は旧友のクレマンと再会し、妻子ある彼と恋に落ちる。5年前に夫を亡くし、今は父が病を患うことに悲しむ心と、愛に熱くなる心を、サンドラは同時に抱える…。

 繊細な日々を1人の女性を中心に描いた『それでも私は生きていく』は、『未来よ こんにちは』のミア・ハンセン=ラブ監督が手掛けた作品。サンドラと父ゲオルグ、サンドラとクレマンという関係が本作を構成する2つの大きな要素だが、監督は「誰かが生きているうちから哀悼の気持ちを感じるのがどんなことかを、この映画で伝えようとしました」と語っており、父を思う娘の日々にどのような悲しみが漂うかということを中心に、しかし同時に愛の情熱も起こり得るという形で現実を描いた。また、サンドラの味方としていてくれる母や姉妹の存在にもは心が温かくなる。

 ミニシアター系フランス映画が見たい映画好きにオススメの一作。

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(フロントロウ編集部)

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