ドラマ版『ハリポタ』のボイコットを呼びかける声に原作者が反応
『ハリー・ポッター』シリーズの原作者であるJ・K・ローリング氏が、ドラマ版『ハリー・ポッター』のボイコットを呼びかける声に皮肉交じりのコメントを残した。
ドラマ版も映画版と同じく原作をベースに描く予定で、ローリング氏も製作総指揮のひとりに名を連ねているが、なかには、トランスジェンダーをめぐる発言や見解が物議を醸しているローリング氏がシリーズに関わることを快く思わない人たちもおり、制作前から早くも「見ない」あるいは「見るのをやめよう」などといったボイコットを呼びかける動きがある。
なお、ドラマ版と違ってローリング氏は直接的には関わっていないが、『ハリー・ポッター』の世界が舞台のゲーム『ホグワーツ・レガシー』が今年2月に発売された際にも、同様の理由でボイコットする動きがあったが、同ゲームは結果的に世界最大級のゲーム販売記録を樹立した。
2020年にトランスフォビア(※)的と受け取れる発言をツイッターに投稿して大炎上したあとも、自身の主張を曲げることなく、強硬な姿勢を見せ続けてきたローリング氏は、「ひどい話ですが、私にはお伝えする義務があると思います。活動家たちがまたしても私の作品のボイコットを計画しようとしています。今度は『ハリー・ポッター』のドラマです。備えあれば憂いなしということで、シャンパンを大量にストックしておくという予防措置を取ることにしました」とツイート。さらに、ユーザーのツイートに返信するかたちで、“ボイコットを祝うパーティーを計画している”と付け加えた。
Dreadful news, which I feel duty bound to share. Activists in my mentions are trying to organise yet another boycott of my work, this time of the Harry Potter TV show. As forewarned is forearmed, I've taken the precaution of laying in a large stock of champagne.
— J.K. Rowling (@jk_rowling) April 21, 2023
ちなみに、ローリング氏を取り巻く問題について、ドラマを制作するHBOとMAXの会長兼CEOであるケイシー・ブロイズ氏は、「これはオンライン上の話であり、非常にニュアンスが複雑で、私たちが口を挟むようなことではありません。私たちが優先するのは、スクリーンに映し出されるものです。もちろん、『ハリー・ポッター』のストーリーは、愛と自己受容をテーマにした、とても肯定的でポジティブなものです。それが私たちの優先事項であり、スクリーンに映し出されるものです」と答えるにとどめ、明確な言及を避けている。(フロントロウ編集部)