肌に透明感を与える「コウジ酸」
米、米麹、水を主原料とした日本酒。お酒そのものとしても人気だけれど、いま海外で注目を集めているのは、日本酒が持つ“スキンケア効果”。「日本酒をつくる職人の手肌は美しい」という話があるほど、じつは日本酒には高い美容効果が期待されており、そのカギとなる成分が「コウジ酸」。
コウジ酸とは、日本酒の原料である米麹の発酵過程で生み出される成分のこと。シミやそばかすの原因となるメラニンを生成する酵素(チロシナーゼ)を抑える働きがあるとされている。
また、コウジ酸には、シワやたるみを引き起こす活性酸素や炎症の発生を抑える作用もあるそうで、近年では海外でも「コウジ酸」を配合したスキンケア製品は増えている。
実際に、コウジ酸を配合したスキンケアを愛用しているセレブは意外と多く、俳優のエマ・ストーンをはじめ、同じく俳優のグウィネス・パルトロウ、イギリス王室のメーガン妃など、数多くのセレブが日本酒のパワーを美容に活用しているという。
コウジ酸の美容効果とは?
米アラバマ州の皮膚科クリニックDermatology&Laser of Alabamaの創業者で皮膚科専門医のサラ・ソーヤー博士いわく、コウジ酸の大きな特徴のひとつは「美白効果」。
ソーヤー博士は、 「スキンケアにおけるコウジ酸の主な利点は、日光によるダメージ、加齢、または傷跡による肌の黒ずみを明るくすることです」と米The Zoe Reportで説明。また、過剰な色素の生成を抑制する天然成分として、色素沈着やニキビ跡の改善にも有効とのこと。
ほかにも、コウジ酸には不要な角質を取り除く働きも期待できるそうで、「色素沈着を悩む人にとって、コウジ酸は穏やかなピーリング剤として作用し、時間の経過とともに肌に透明感を与えてくれます」と説明。ピーリング剤として代表的な「AHA」や「BHA」に比べて作用がおだやかなため、どんな肌タイプでも比較的に使いやすいとソーヤー博士は言う。
コウジ酸を取り入れるオススメの方法は?
ソーヤー博士いわく、コウジ酸は日常的に使用できるほど肌に優しいため、クレンジングや化粧水、美容液など、基本的には自分のスキンケアルーティンに合うアイテムを選んでいいそう。
ちなみに、ソーヤー博士のオススメはコウジ酸を配合した「美容液」。ソーヤー博士は、「SkinCeuticals Discoloration Defenseのような美容液を1日2回使用することを患者に勧めています」とのこと。また、コウジ酸を配合したスキンケアコスメを使用した後に外出する際は、必ず「日焼け止め」を重ねて使ったほうが良いともアドバイスした。
海外で人気が高まっている、日本生まれの美容成分「コウジ酸」。日本国内でもコウジ酸の研究は進んでおり、さまざまなスキンケアコスメが販売されているので、興味がある人はぜひチェックしてみては。(フロントロウ編集部)