大手出会い系アプリ「Bumble(バンブル)」による買収で話題の「Fruitz(フルーツ)」。Z世代に人気の秘訣は、フルーツを使った感情表現!

フルーツで「何目的か」がわかる出会い系アプリ

 今や若者の4人に1人が利用しているとも言われる出会い系アプリ。多くのアプリが乱立する中で、独自の強みを持つアプリに人気が集まっている。2017年にフランスで誕生した出会い系アプリ「Fruitz(フルーツ)」はユニークで便利な機能で、ヨーロッパを中心に急速にシェアを増やしており、特にZ世代の間で人気が高い。

 その“ユニークで便利な機能”とは、フルーツを使って「出会いの目的をオープンかつ正直に伝えることができる」というもの。一口に出会いを求めているといってもその目的は人それぞれで、ルックスや性格が好みでも、目的が一致していなければうまくいかないことも多い。

画像: ©Fruitz/Facebook

©Fruitz/Facebook

 そんな悩みを解決してくれるのが、フルーツで意思を共有するこの機能。たとえば「さくらんぼ」を選んでいる人は真剣な交際を、「桃」を選んでいる人は一夜限りの関係を求めているといったふうに、互いの出会い目的をフルーツで確認することができる。

 Fruitzのジュリアン・カバブCEOの「出会い系アプリでの大失敗」の実体験によって生まれたというこのフルーツ機能は、建前や無駄な時間などといったものを嫌いがちなZ世代に大受け。ヨーロッパとカナダのZ世代を中心に人気のアプリとなった。

大手アプリの「Bumble」がFruitzを買収

 そんなフルーツの成功に目を付けたのが、大手出会い系アプリの「バンブル(Bumble)」だった。

 バンブルは、アメリカを中心に多くのユーザーを抱える出会い系アプリ。ファーストコンタクトは女性からしか取れないという、「女性優位の出会い系アプリ」という独自の強みを持つ。2022年2月、バンブルは創立以来初の買収としてFruitzの買収を発表バンブルが持つ女性層の支持に、フルーツが持つZ世代の支持も加わり、出会い系市場でのバンブルのシェアと影響力はますます拡大していくこととなった。

 いわゆる「ヤリモク」のユーザーと真剣交際を求めるユーザーの間でトラブルや時間の無駄が生じてしまうのは、出会い系アプリの大きなデメリットのひとつ。ポップかつ簡潔に出会いの目的を確認できるフルーツ機能は、まさに今の時代にあった画期的なアイディアなのかもしれない。(フロントロウ編集部)

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