シンガーのリゾの元バックダンサー3人が、リゾと彼女の会社、ダンスチームのリーダーをセクハラやレイハラ、敵対的な職場環境を作り出したとして訴えた。また、それを受けて、SNSでも“被害”の告発が相次いでいる。(フロントロウ編集部)

リゾが元バックダンサーたちからセクハラなどで訴えられる

 先日、日本で開催されたフジロックフェスティバルでヘッドライナーを務めたシンガーのリゾが、元バックダンサーたちからセクシャルハラスメントやレイシャルハラスメント(人種的嫌がらせ)、敵対的な職場環境(※)を作り出したとして訴えられていることがわかった。
※個人やグループに対してハラスメントや差別、いじめなどの不適切な行為が行われている環境。

 なお、訴えられたのはリゾだけでなく、彼女の会社「Big Grrrl Big Touring Inc(以下BGBT)」とダンスチームのリーダーを務めるシャーリーン・クイグリーも含まれていて、訴えのなかの告発が全員に関係しているわけではない。

画像1: リゾが元バックダンサーたちからセクハラなどで訴えられる

 今回、訴えを起こしたのは、ダンサーのアリアナ・デイヴィス、クリスタル・ウィリアムズ、ノエル・ロドリゲスで、3人はアムステルダムのクラブを訪れたときにリゾからヌードパフォーマーに触れるように圧力をかけられたと主張している。

 米Peopleが入手した訴状によると、ダンサーたちをセックスショーに連れて行ったリゾは、そこで彼らに「ヌードパフォーマーの体に触ったり、パフォーマーの女性器に装着されたディルドをつかんだり、女性器に挿入されたバナナを食べたりするよう要求してきた」そうで、原告のひとりであるデイヴィス氏が“触りたくない”とはっきりと拒否する姿勢を示したにもかかわらず、リゾはヌードパフォーマーの胸を触るよう「圧力をかけ始めた」という。リゾが“触れ”とチャントを始めたため、デイヴィス氏はリゾの要求に従わざるを得なかったと訴状には記されている。

 さらに、この夜、リゾは自身のボディガードを無理やりクラブのステージに上がらせたといい、ステージに上がったボディガードはズボンを下ろされ、お尻が露出した状態でパフォーマーに鞭で叩かれたとダンサーたちは明かしている。なお、リゾはその様子を見ながら「脱げ!」と叫んでいたそう。

 リゾとダンサーやボディガードは雇い主と雇われる側にあるため、力関係に差があり、リゾに言われたら嫌でもやらなくてはいけないというプレッシャーがあった可能性がある。また、ダンサーたちの話では、リゾはよく彼らにアフターパーティーに参加するよう圧力をかけていたそうで、アフターパーティーに参加しないと冷遇されるといったことも実際にあったよう。

 3人はまた、ダンスチームのリーダーであるクイグリー氏が他のダンサーたちに改宗を促し、自分の宗教的信条に基づいて婚前交渉をした人たちを辱め、「自慰行為や夫との性生活について過剰に共有して不快な思いをさせた」と非難している。

画像2: リゾが元バックダンサーたちからセクハラなどで訴えられる

 訴状では、ボディ・ポジティブ(※)を信奉していることで知られるリゾが、デイヴィス氏の体重が増加したことに懸念を抱いていたことも明かされた。デイヴィス氏によると、自身の体型に変化があったとき、リゾとスタッフから呼び出されて“最近、ダンスに熱心に取り組んでいないように見える”と言われ、その理由を聞かれたことがあったという。デイヴィス氏は、自身の体型についてリゾとスタッフから「あからさまなことを言われたことはない」としたうえで、ダンサーにとって怠惰やパフォーマンスの低下は体重の増加につながることから、「体重が増えた理由を説明し、私生活に関する極めて私的な情報を明らかにする必要あるように感じた」と述べている。
※自分自身の体形に自信を持ち、肯定しようと呼びかけるムーブメント。

 このほかにも、3人は、白人だけで構成されたBGBTの経営陣がダンスチームの黒人メンバーたちは「怠け者で、プロフェッショナルではなく、態度が悪い」と非難したり、黒人メンバーを他のメンバーとは異なる扱いをしたり、人種的嫌がらせ(レイハラ)があったとも主張している。

 原告の弁護士は「ダンサーたちがリゾと彼女のマネジメントチームから受けた扱いは、リゾが公に主張していることすべてに反しています。裏で、彼女はダンサーに体重のことで恥をかかせ、違法であるだけでなく、完全に士気を低下させる方法で彼らを貶めています」とPeopleに語った。

SNSで他の元バックダンサーたちが続々と“被害”を告発

 訴訟に関する報道が出たあと、元バックダンサーのコートニー・ホリンクエスト氏と、元クリエイティブディレクターのクイン・ホイットニー・ウィルソン氏が、リゾのもとで働いていたときに同様の扱いを受けたことをSNSを通じて明かした。

 ホリンクエスト氏は、自分は今回の訴訟とは無関係だが、訴状に書かれていることは“自身の経験とほぼ同じ”だとして、「勇気を持ってこのことを公にしたダンサーたちに大きなエールを送ります」と原告であるダンサー3人への支持を表明。

画像: SNSで他の元バックダンサーたちが続々と“被害”を告発

 また、ホリンクエスト氏の投稿を見たウィルソン氏もその内容に同意を示すと同時に、「私が3年間、あの世界から離れられなかったのには理由があります。私はこの問題を明るみに出したダンサーたちの勇気を大いに称賛します。そして、私は自分自身の経験の一部を悲しく思います。私の気持ちを理解していただけると幸いです」と綴っている。

 さらに、映画プロデューサーのソフィア・ナーリ・アリソン氏は、2019年に監督としてリゾのドキュメンタリーを制作する予定だったが、リゾから不当な扱いを受けたことが理由で2週間で現場を去ったそうで、「私は彼女からとても失礼な扱いを受けました。 私は彼女がいかに傲慢で、自己中心的で、不親切であるかを目の当たりにしました」と明かし、今回、声を上げたダンサーたちをサポートしたいと語った。

 ちなみに、今回の件について、リゾと彼女の会社BGBT、ダンスチームのリーダーであるクイグリー氏からのコメントはまだない。

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