世界に衝撃を与え、映画史を変えた偉大な一作『レザボア・ドッグス』が、『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』として2024年1月5日(金)より30年ぶりの正式公開が決定した。(フロントロウ編集部)

1993年に日本初公開!2024年1月5日に劇場再公開

 1993年4月24日に日本初公開された『レザボア・ドッグス』は、1992年サンダンス映画祭で初上映され、過去に類を見ない斬新な構成と過激なバイオレンス描写が注目の的となり圧倒的な絶賛を受けた作品。その後、絶賛の声は衝撃と共に世界中に広まり、なかでもフランスのカンヌ国際映画祭では、上映前からポスターやチケットに貼られた「心臓の弱い方はご遠慮ください」というステッカーが否応なしに目を引き、いざ上映されると途中退場の観客が続出。

 本作の監督は若干28歳のクエンティン・タランティーノ。当時は脚本を数本執筆しただけで、全く監督への道筋は見えていなかった。しかし、本作の凄まじい脚本に感銘を受けた、のちの盟友ローレンス・ベンダーと、『断絶』(71)で知られる巨匠モンテ・ヘルマンが製作に名乗りを挙げ、主演のハーヴェイ・カイテルは出演のみならず、資金面やキャスティングを援助。ティム・ロス、マイケル・マドセン、スティーヴ・ブシェミら強烈な個性派俳優たちが出演を快諾し、あっと言う間に“掃き溜めの犬たち”が結成されることとなった。そして無名だったタランティーノの念願のデビュー作には、監督のすべてが込められている。時間軸を超えた展開、ストーリーとは関係のない長回しの会話など、タランティーノ映画と謳われる唯一無二のオリジナリティはこの時すでに完成されている。

 宝石強盗のために集められた、互いの素性を知らずコードネームで呼び合う6人の犯罪プロフェッショナル。完璧な計画のはずだったが、大勢の警官が待ち伏せていた。仲間の中に裏切り者がいるのか?それは誰だ?生き残った者たちは疑心暗鬼に駆られ、やがて血で血を洗う惨劇へと突き進んでいく…。

 今回解禁された特報では、映画の代名詞ともいえるオープニングシーンを公開。黒スーツに身を包み、ヤバい連中が並び歩く姿はスーパークール。また後ろに流れるジョージ・ベイカーの「リトル・グリーン・バッグ」は、本作を知らない人でも一度は必ず耳にしたことがあるはず。

 30年経った今でも、映画史に燦然と輝き、熱狂的に支持され、新たなファンを生み出し続けているクライム・バイオレンスの最高傑作。待望の劇場再公開は、2022年に完成したばかりのデジタルリマスター版となる。

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