『ドリームランド 渚の四姉妹』とは
ドラマ『ドリームランド 渚の四姉妹』は、父親が異なる4人姉妹のオサリヴァン家の日常を描くイギリス発のコメディドラマ。
フェミニスト推理ドラマとして話題を集めてロッテントマトで批評家評価100％を獲得している『バッド・シスターズ』を制作したシャロン・ホーガンが2017年に原案・脚本を手がけ、BAFTA（英国アカデミー賞）テレビ部門で「ベスト短編番組」を受賞した11分間の短編コメディを全6話に長編化したTVシリーズ。
舞台は、イギリス南東部にある海辺の街マーゲイト。そこに、“はみ出し者”的存在の次女が予期せぬ帰郷をする。長女のトリッシュは、夫スペンスとの間に3人目の子どもを妊娠中だが、女の子を待ち望むあまり、先走ってピンク色がテーマカラーのベビーシャワーを開く。そこに、憂鬱そうな顔をした次女メルが突然姿を現す。次女の帰郷に一家は困惑。犬猿の仲のトリッシュを筆頭に全く歓迎ムードではない家族に気落ちするメルだが、突如、予期せぬ妊娠が発覚する。それぞれが抱えた秘密や嘘によって崩壊していく一家は再生することができるのか…？
ノスタルジックな建物や青い海と砂浜など、古くからのリゾート地であるマーゲイトのレトロかわいい日常を背景に、英国ドラマらしいシニカルなユーモアと社会的メッセージを込めながら、現地の女性たちの生活、恋愛、夢、嘘、秘密、悩みを描く。
『ドリームランド 渚の四姉妹』予告編
リリー・アレン初主演！ 個性豊かな女性ばかりのオサリヴァン家
女性ばかりのオサリヴァン家は、個性あふれる顔ぶれがそろう。
まず、本作はシンガーソングライターであるリリー・アレンのTV初出演＆主演作として、本国英国でも話題になっている。全英1位のポップシンガーとしてすでに成功しているリリーは、2021年にはイギリスのブロードウェイとも呼ばれるウェストエンドで演劇デビューを果たし、舞台『2.22 A Ghost Story』で由緒ある「ローレンス・オリヴィエ賞」ベスト女優賞にノミネート。今作では、パリのファッション業界で働いていたが突然帰郷する四姉妹の次女メルを演じる。
リリー演じるメルとぶつかる長女トリッシュ役には、人気SFシリーズ『ドクター・フー』でブレイクしたフリーマ・アジェマンが出演。四女レイラ役には、『ピーキー・ブラインダーズ』のエイミー＝フィオン・エドワーズ、また、一家の精神的支柱である祖母役を『未来世紀ブラジル』の大ベテラン、シーラ・リードが務めるなど、実力派英国俳優たちが勢揃い。
なお三女クレア役のギャビー・ベストは本作の脚本も担当している。
ポップなだけじゃない！現代の社会問題を随所に盛り込んだシャープな切り口も魅力
「ドリームランド」（夢の国）というタイトルやキラキラな風景とは対照的に、マーゲイトの光と影、理想と現実もこのドラマは鋭く描く。
父親の存在なしに女性だけで協力しあって生きてきた一家は、一見団結力が高そうに見えるが、それぞれの秘密や嘘で、崩壊の危機に直面する。さらに今作ではソーシャル・モビリティ（社会的流動性）もテーマのひとつ。一家はカウンシルハウス（公団住宅）に住むワーキングクラスである一方、母シェリルの恋人や四女レイラのデート相手は、ロンドンからマーゲイトに越してきた「ヒップ」 なミドルクラス出身。マーゲイトは長らく鄙びた海辺の田舎街だったが、近年は物価が高騰するロンドンを出てマーゲイトに移住する若者やアーティストが増加して、不動産価格が急上昇。地元住民の暮らしに影響を及ぼしているという背景がある。
また、四姉妹のなかで一人だけ肌の色の異なる長女トリッシュが、日常にひそむ無意識な差別・偏見に基く言動（マイクロ・アグレッション）に怒ったり、母シェリルが自身の性的指向（SOGI）に戸惑うなど、田舎町ならではの保守性も捉えつつ、現代の社会問題が盛り込まれ、単なる「ポップなコメディ」ではない深みを作品に与えている。
■ドラマ 『ドリームランド 渚の四姉妹』 (全6話)
【配信】「スターチャンネルEX」
＜字幕版・吹替版＞ 10月2日（月）配信開始
※毎週月曜、1話ずつ更新
【放送】「BS10 スターチャンネル」
＜STAR1 字幕版＞
11月7日より 毎週火曜 23:00 ほか
※11月5日（日）13：00吹替版 第1話無料放送
＜STAR3 吹替版＞
11月10日より 毎週金曜 22:00 ほか
作品公式サイト：https://www.star-ch.jp/drama/dreamland/sid=1/p=t/
