ディズニー・チャンネルの番組を中心に、多くの若手スターたちを輩出してきたディズニー作品。長年にわたってティーンアイドルを世の中に送り出し続けているその秘密はどこにある?(フロントロウ編集部)

ティーンスターたちの宝庫であるディズニー

 ディズニー・チャンネルで放送されてきたドラマやオリジナル映画を中心に、いつの時代も若手スターたちを発掘し続けてきたディズニー。

 ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』にて史上最年少でエミー賞の主演女優賞(ドラマ部門)を受賞したゼンデイヤや、デビュー曲「drivers license」が8週連続で全米シングルチャートの1位を獲得するという快挙を達成し、グラミー賞では新人賞も受賞したオリヴィア・ロドリゴなど、ディズニー作品をきっかけにして大きく羽ばたいていった俳優やシンガーたちは多い。

画像: ディズニー・チャンネル『シェキラ!』で主演を務めたゼンデイヤ(左)と、ディズニープラス『ハイスクール・ミュージカル:ザ・シリーズ』で主演を務めたオリヴィア・ロドリゴ(右)。

ディズニー・チャンネル『シェキラ!』で主演を務めたゼンデイヤ(左)と、ディズニープラス『ハイスクール・ミュージカル:ザ・シリーズ』で主演を務めたオリヴィア・ロドリゴ(右)。

 他にも、『ハイスクール・ミュージカル』シリーズのザック・エフロンやヴァネッサ・ハジェンズ、『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』シリーズのマイリー・サイラス、『ウェイバリー通りのウィザードたち』のセレーナ・ゴメスなど、今なおショービジネス界のフロントランナーであり続けるスターたちを次々に発掘してきたディズニーだが、その極意はどこにあるのだろうか?

画像: ティーンスターたちの宝庫であるディズニー

何よりも才能重視!ダイヤの原石を探すことにこだわっている

 まず、作品に出演する才能を見つける段階で大きなポイントとなるのが、“オープンキャスティング”を採用していることにある。“オープンキャスティング”とは、特定の企業や俳優などを対象にすることなく、あらゆる人たちに門戸を開いたキャスティングのことで、これにより、ディズニーは至る所にいる才能を見逃すことなく、発掘することができている。

 ディズニー・チャンネルのキャスティングページには、「練習を続けて、最新のキャスティング情報をここで確認してください」という、夢を持った熱意ある応募者を励ますようなメッセージと共に、オーディションに参加するためにはどこで演技を学んできたかや費用は関係ないとして、次のように記されている。

 「ディズニー・チャンネルはいかなる演劇スクールや演技ワークショップとも提携していません。オーディションやディズニー・チャンネルの公式タレント発掘にはいかなる参加費も必要ありません」。

画像: partners.disney.com
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ちなみにディズニー・チャンネル以外でも次々にスターが誕生

 もちろん、オープンキャスティングを採用しているのはディズニー・チャンネルだけではない。ディズニーは毎年、傘下のABCと共同で『Disney Television Discovers Talent Showcase(原題)』と銘打ったプログラムを開催して、アメリカ全土から応募してきた若きタレントたちにチャンスを与えている。これは、オーディションを経て厳選された俳優たちに、ディズニーやABCの担当者たちと面会する機会を与えるというもので、これまでに多くの俳優たちがこのプログラムから生まれてきた。

画像: ちなみにディズニー・チャンネル以外でも次々にスターが誕生

 このプログラム出身の俳優には、今やディズニーの代表作でメインキャラクターを演じるまでになった俳優たちも多く、MCU『ブラックパンサー』シリーズの故チャドウィック・ボーズマンやルピタ・ニョンゴ、『スター・ウォーズ』の『マンダロリアン』シリーズのペドロ・パスカルもこのプログラム出身。

見つけたら、しっかり育てる、がディズニー流!

 このように、あらゆるところから才能を発掘しているディズニーだが、才能を発掘したあとで、特に子役のような若手俳優たちにとって重要になってくるのが、教育。こうした部分もディズニーはもちろん徹底していて、まるで“授業”のような形で、ショービズ界における振る舞い方を幼い頃から教育するプログラムがあるという。

 のちに主演を務めたNetflixオリジナルシリーズ『ウェンズデー』で世界的に大ブレイクを果たした、ディズニー・チャンネル出身の俳優であるジェナ・オルテガや、ディズニー・チャンネル『キャンプ・ロック』シリーズのジョー・ジョナスらは以前、ディズニーではメディア・トレーニングを受けるプログラムがあることを明かしている。

画像1: 見つけたら、しっかり育てる、がディズニー流!

 子役たちはシリーズや映画の撮影が始まれば仕事で多忙な日々がスタートするが、学校での勉強も決して疎かにさせないのがディズニー。セットの部屋の一つを“勉強部屋”にして、教室のような形で子役たちが勉強するための部屋として使うことも多い。

画像2: 見つけたら、しっかり育てる、がディズニー流!

 そもそも、ウォルト・ディズニー・カンパニーの本社が置かれているカリフォルニア州には、15歳以下の子どもたちは、映画などの撮影中にも教育を受けなければいけないという法律があるのだが、世界を飛び回るディズニースターたちは、文字通り世界各地でも教育を受ける。

 ディズニー・チャンネルの子役たちの教育を長年にわたって担当してきたリンダ・ストーン氏が以前、米カリフォルニア州のラジオ局KPCCに明かしたところによれば、彼女はマイリー・サイラスのツアーにも帯同して、“家庭教師”としてマイリーの教育を担当したという。

学校のようなヘルシーな撮影現場

 そうして、仕事以外の時間には様々な教育を受けながら、1人の個人としても成長していく環境が整っているディズニーだが、それは実際の撮影現場でも同じ。昨年、『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』シーズン3の配信にあたってフロントロウ編集部はキャストたちにインタビューを行なったのだが、その際、彼らはセットがまるで“学校のよう”だったと口を揃えていた。

画像: 学校のようなヘルシーな撮影現場

 その理由について、マドックス役のセイラー・ベルは次のように話してくれた。「一緒に働いたすべての人たちが素晴らしい人たちでした。シーンを撮影している時など、彼らは必要な時にそばにいてくれて、私たちをサポートしてくれるんです。私がこれまでに参加してきた中で最も健康的な現場の一つでした」。

 10代など若い俳優たちがメインとなることも多いディズニーの撮影現場において、特別なのは、大人たちによるサポート体制も万全だということ。同シリーズのショーランナーを務めたティム・フェデラーは「現場では、キャストたちが自由に失敗や成長ができるような、恐ろしい外の世界とは無縁の安全な仕事環境を提供できるように心がけていますし、仕事以外の場面では、私自身が彼らにとっての情報源になれるように務めています。世の中についての疑問でもいいですし、何か質問がある時には私が手を差し伸べて、彼らに新しい視点を提供できるようにしています」とフロントロウ編集部に明かして、大人として、子どもたちを教育面でもサポートできるようにしていると教えてくれた。

 このように、全員に門戸を開くことで才能を見逃すことがないキャスティングから、大人たちのサポート体制も整っている撮影現場に至るまで、発掘した才能溢れるタレントたちが必要な教育を受けられる環境が整備されていることで、その後、ディズニー作品以外の環境でも大きな活躍ができるのだろう。

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