ハリポタ俳優らがダンブルドア校長を追悼、マイケル・ガンボンの死を“生徒”が悼む

『ハリポタ』ダンブルドア校長役のマイケル・ガンボンが死去

　故リチャード・ハリスに代わって、シリーズ3作目の映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』からホグワーツ魔法魔術学校の校長であるアルバス・ダンブルドアを演じた俳優のマイケル・ガンボンが肺炎のため亡くなった。82歳だった。

　遺族は代理人を通じて、「最愛の夫であり父親であったマイケルは、妻のアンと息子のファーガスに見守られるなか病院で安らかに息を引き取りました」とコメントしている。

　訃報を受けて、ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフは米Varietyなどメディアを通じて声明を出し、ハーマイオニー役のエマ・ワトソンやロン役のルパート・グリントら他の生徒役のキャストたちもSNSに追悼のメッセージを投稿している。

ダニエル・ラドクリフ（ハリー・ポッター役）

　「マイケル・ガンボンを失ったことで、世界は間違いなく面白くなくなりました。マイケル・ガンボンは、計り知れない才能の持ち主であるにもかかわらず、これまで一緒に仕事をさせてもらった俳優の中で最も素晴らしく、努力を惜しまない俳優の一人でした。僕が彼について一番覚えているのは、彼が自分の仕事をとても楽しんでいたことです。彼はひょうきんで、不遜で、陽気な人でした。彼は自分の仕事を愛していましたが、決してそれに縛られているようには見えませんでした」

　「彼は信じられないような話術とジョークの語り手で、ジャーナリストと話すときに事実とフィクションの境界線をあいまいにする癖がありました。つまり、彼はプレス・ジャンケット（取材イベント）を一緒にやりたいと思うような、最も愉快な人物の一人でもあったということです」

　「6作目は、マイケルと最も長い時間を共にした作品でした。彼は、グリーンバックの前で一緒に過ごした時間を、それ以上に思い出深く楽しいものにしてくれました。彼が亡くなったと聞いてとても悲しいですが、彼と一緒に仕事ができた幸運な人間の一人であることに心から感謝しています」

エマ・ワトソン（ハーマイオニー・グレンジャー役）

　「優しくて、親切で、思いやりのあるマイケル・ガンボン。あなたは決して深刻に受け止めすぎず、でもどういうわけか、最もシリアスな場面で重厚な雰囲気を醸し出していました。偉大さを軽やかに身にまとう姿を見せてくれてありがとうございます。（あなたがいなくなると）寂しくなります」

ルパート・グリント（ロン・ウィーズリー役）

　「マイケルのことを聞いてとても悲しいです。撮影現場での毎日に、彼はたくさんの温かさといたずらをもたらしてくれました。彼はまだ子どもだった僕を虜にし、人生に楽しさと奇抜さを見出すための、僕の個人的なお手本となりました。彼の家族にすべての愛を送ります」

ボニー・ライト（ジニー・ウィーズリー役）

　「私はマイケルの存在とパフォーマンスに永遠に畏敬の念を抱いています。シーンの合間の彼の茶目っ気たっぷりの声は、大広間に響き渡っていました。彼はダンブルドアそのものであり、私たちをつねに温かく導いてくれる存在でした。マイケル、どうか安らかにお眠りください。彼の家族に愛を送ります」

ジェームズ・フェルプス（フレッド・ウィーズリー役）

　「マイケル・ガンボンの訃報を聞き、とても残念に思います。彼はカメラの中でも外でもレジェンドでした。これはマイケルとのちょっとした思い出です」

　「『ハリー・ポッター』の6作目の撮影中、僕は演技をしていた日とは別に、撮影全体を通してADとして働きました。そのため、撮影中はマイケルと何時間も一緒に過ごしました。彼はいつもとても面白くて、自分が持っているどんな知識も惜しみなく教えてくれました。ある日、僕たちはダンブルドアの最後の時計台のシーンを撮影していました。かなり激しいシーンでした。セッティングの合間に、マイケルは僕その週末何をしていたか尋ねました。たまたま、兄のオリバーと僕はマンチェスターのハレ管弦楽団と『ピーターと狼』を朗読をしていました。（マイケルから）『台本は持っている？』と聞かれたので、台本を出すと、『私も前にやったことがある。一緒に（台本を）読もう。よかったら、いくつか秘訣も教えるよ』と言ってくれました。彼は自分の休憩時間を僕の週末の公演のために費やしてくれたんです。これは、ハリー・ポッター時代のハイライトのひとつとして僕がいつも覚えている思い出です」

　また、生徒役だけでなく、ルシウス・マルフォイ役のジェイソン・アイザックスやペチュニア・ダーズリー役のフィオナ・ショウ、『ハリー・ポッター』シリーズの原作者であるJ・K・ローリング氏、映画『ジキル&ハイド』で共演したジュリア・ロバーツ、映画『コックと泥棒、その妻と愛人』で共演したヘレン・ミレンら多くの著名人が追悼のメッセージを寄せている。