主人公ウィリー・ウォンカを演じる映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』で初めて劇中で歌と踊りを披露しているティモシー・シャラメ。彼が抜擢されたのは、SNSを中心に根強い人気を誇る、ラップ動画がきっかけだった? 噂の真相を本作のポール・キング監督に直接質問してきた。(フロントロウ編集部)

ポール・キング監督が語るティモシー・シャラメ版ウィリー・ウォンカ

 いよいよ12月8日(金)に全国劇場公開される映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』。日本でも大ヒットした映画『チャーリーとチョコレート工場』でジョニー・デップが演じたことでも知られる、ウィリー・ウォンカの若い頃を描く本作でウォンカを演じるのは、世界で最も注目されている若手俳優の筆頭であるティモシー・シャラメ

 作家のロアルド・ダールが生み出したウィリー・ウォンカといえば、1971年に公開された映画『夢のチョコレート工場』ではジーン・ワイルダーが演じたことでも知られているが、ジーン版のウォンカもジョニー版のウォンカも、アイコニックなキャラクターとして長年にわたって映画ファンに愛されてきた存在。

 「俳優にとって、過去にはジーン・ワイルダーやジョニー・デップが演じたウィリー・ウォンカという役柄へのアプローチは非常に興味深いものです。両者とも素晴らしい演技で演じましたが、そのどちらも異なるものでした。ティモシーも2作品とも観たはずですが、それを彼特有のものにする必要がありました」と、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のポール・キング監督がフロントロウ編集部に話してくれたように、どちらも違った形で魅力的なキャラクターを創り上げたからこそ、ティモシーも同様に、ジーン版ともジョニー版とも異なる、“ティモシー版”のウィリー・ウォンカ像を創り上げる必要があった。

画像: ポール・キング監督が語るティモシー・シャラメ版ウィリー・ウォンカ

 過去2作に登場するウォンカと、本作でティモシーが演じるウォンカの最も大きな違いは、本作に登場するウォンカはまだ彼がチョコレート工場を造る前の、若い頃のウォンカだということ。

 「当時、ウィリーはかなり異なるキャラクターでした。若くて、楽観主義で、世の中に対してオープンでした。この映画は、希望や前向きさを胸に、世の中は公平で親切で、自分の才能や努力は報われるに値すると考えながら町を訪れた1人の人が、人生とはそれ以上に複雑なもので、夢を叶えるためには立ち向かわなければいけないものがあることに気がつくという話です」と監督。

画像: プロモーション来日中にインタビューに応じてくれたポール・キング監督

プロモーション来日中にインタビューに応じてくれたポール・キング監督

 そして、ティモシーはそうした背景を踏まえながら、新たな“ウィリー・ウォンカ像”を構築。監督も「本作のキャラクターはティモシーが独自に創り上げたものになっています」と続けて語って、ティモシーは見事に独自の要素をもたらしてくれたとした。

ティモシー・シャラメの“ラップ動画”がきっかけ説の真相

 そして、既に公開されている予告編からもわかるように、「希望や前向きさ」に満ちた本作のウィリー・ウォンカは、“歌って踊る”。ティモシー自身にとっても今回が初めて劇中で“歌って踊る”機会となっているのだが、海外の一部報道では、監督がティモシーを本作に抜擢したのは、ティモシーが高校時代に披露した「ラップ動画」を観たことがきっかけだったと報じられていた。

 芸術系の名門高校として有名な米・ニューヨークのラガーディア高校に通っていたティモシーは、当時からエンターテイナーとしての才能の片鱗を見せており、中でも、シュールな動きと共にティモシーがラップを披露する動画は、SNSでミーム化するなど、今なお根強い人気を誇っている。

 そこで、フロントロウ編集部は噂の真相を確かめてみることに。取材の機会に、“ラップ動画がティモシー抜擢のきっかけになったというのは本当ですか?”とポール・キング監督に話を振ってみると、「アハハ!」と大笑いした監督からは、「正確にはラップ動画ではないです。彼は高校で舞台芸術を学んでいて、当時から極めて高い評価を得ていました。私が観た動画は、彼が高校のときに出演したミュージカルのものですよ」と返ってきた。

 正確にはラップ動画ではなく、高校在学時のミュージカル動画がきっかけだったというが、監督はそれを観て、「彼なら歌も踊りもできる」と確信したという。

画像: ティモシー・シャラメの“ラップ動画”がきっかけ説の真相

 そして、最終的なキャスティングの決め手は、ティモシーの「カリスマ性」だったと振り返る。「でも、私が彼をキャスティングした本当の理由は、彼がその世代における優れた俳優の1人だからですよ。彼はものすごくチャーミングで、カリスマ性もあって、ウィリー・ウォンカと共通するような、どこか他の世界から来たような取り止めのなさも持ち合わせている。それに加えて、ものすごく面白くて、深い感情を表現することもできるのです。彼は本当に素晴らしいと思います」と続けて語って、ティモシーこそ本作でウィリー・ウォンカを演じるのにピッタリな俳優だったと太鼓判を押した。

 クリスマスに贈る歌と魔法と感動のファンタジ―『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は12月8日(金)に全国劇場公開。

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