ニュージーランドの量販店Mitre 10にて販売されていたサンタの帽子をかぶった鳥のカタチをした犬のおもちゃが苦情を受けて自主回収された。

サンタ帽をかぶったキーウィの人形が自主回収

 “不快”や“不適切”だという苦情を受けて店側が自主回収したのは、サンタの帽子を被ったキーウィの人形。噛むとピーピーと音がなる犬用のおもちゃだが、一体何がいけなかったのか?

 キーウィはニュージーランドの国鳥。長いくちばしとまん丸な身体が特徴的な飛べない鳥。かつては約1,200万羽がニュージーランドに生息していたと考えられているが、その数は減少を続け、現在では約6万8000羽が生息していると推定されている。

画像: サンタ帽をかぶったキーウィの人形が自主回収

 そんなキーウィの保護活動に取り組んでいるSave the Kiwiは、SNSを通してキーウィ型の犬のおもちゃの存在を知り、不快感をあらわにした。その理由は、キーウィにとって犬は天敵のひとつだから。

 「私たちは、犬を含む捕食者や害虫からキーウィを守ることに力を注いでいます。ですので、犬の口にキーウィを噛ませて良いという印象を飼い主に与えたいとは思いません」と、Save the Kiwiの代表ミシェル・インペイはTelegraphやAFPなどのメディアにコメント。

 そして、「これを噛んだ犬が外に出てキーウィを襲うようになると思っているわけではありません。ただ、出来ることなら、私たちが保護に力を入れている絶滅危惧種じゃなくてもいいんじゃないかということです」と続けた。

 Save the Kiwiによると、ニュージーランドでは週に平均20羽のキーウィが捕食者に殺されており、捕食者が管理されている地域に暮らすキーウィの赤ちゃんは50~60%が大人へと成長するが、管理されていない地域では95%が繁殖できる年齢になる前に亡くなるという。

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