KFCの顔であるカーネルおじさんは、KFCに訴えられたことがある。

カーネル・サンダースとKFCの訴訟合戦

 なぜKFC創業者のカーネルがKFCに訴えられるの?と思った人もいるかもしれないが、1964年、カーネルはKFCの権利を売却している。「味の親善大使」としてイメージキャラクターや広報役はそのまま務めたものの、KFCの経営はカーネルの手を離れた。

画像: カーネル・サンダースとKFCの訴訟合戦

 しかしカーネルはKFC売却後、その選択を徐々に後悔。

 1976年のThe New York Timesに掲載された記事によると、カーネルは自身が手塩にかけて開発した製法がしっかり守られているか店舗を回り独自に品質チェックを行っていたようで、納得がいかなかった場合は「くそったれ」とけなしたり、床に料理を叩きつけたりすることもあったそう。また、ケンタッキー州の新聞クーリエ・ジャーナルに以下のような批判が掲載されたこともある。

 「あのグレイビーソースは酷い。彼らは水道水を1000ガロンあたり15~20セントで買ってきて、小麦粉やデンプンを混ぜ合わせて壁紙ペースト(壁紙を貼るための糊)を作っている」

「あのクリスピーフライドチキンのレシピは、チキンに丸めて揚げたくそったれな生地をくっつけただけのものだ」

 この発言が原因で、カーネルは一部KFCフランチャイズ加盟店に名誉棄損で訴えられることになった。

 ただ、発言は特定の店舗や個人を対象にしたものではなく、名誉棄損には当たらないとして訴えは棄却された。

 この他にも、カーネルが「Claudia Sanders, The Colonel's Lady(カーネル夫人のクラウディア・サンダース)」というKFC風のチキンを提供するレストランを展開しようとしてKFCの親会社に訴えられたり、逆にカーネルがレストラン展開の妨害行為や自分が関与していない商品における自身の宣伝利用で訴え返したりと、カーネルとKFCの間にはもめごとが絶えなかったよう。

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