ネットの世界は無限に広がっている。しかし、私たちが見ている情報は、誰かに操作されているのかもしれない――。アン・グクジン監督の最新作『コメント部隊』は、そんなSNS社会の闇に鋭く切り込む衝撃作だ。
本作のテーマは「世論操作」。SNSやニュースサイトのコメント欄に潜む“部隊”が、巧妙に意見を誘導していく。原作は、実際の国家情報院の世論操作事件を基にしたチャン・ガンミョンの小説。フィクションでありながら、あまりにもリアルなストーリーに震撼させられる。
主演のソン・ソックが圧巻の演技を見せ、若手俳優キム・ソンチョル、キム・ドンフィらが物語にさらなる緊張感をもたらす。アン・グクジン監督が9年ぶりに手がけた本作は、「ただの映画ではなく、ネット社会に潜む現実を映す鏡のような作品」とも言える。
「この映画を観た後、ネットの見方が変わる」。
そんな監督の言葉通り、観客は映画を通じて、自らが日々触れている情報の本質を考え直すことになるだろう。果たして、今あなたが信じている情報は、誰の手によるものなのか――?
どこからが真実で、どこまでが嘘か。オンライン世論操作という現実的な題材を描く犯罪スリラー『コメント部隊』は、2月14日(金)より全国公開。