5歳の少女が沈黙を貫く、その理由とは──アカデミー賞候補として注目を集める『ジュリーは沈黙したままで』が、10月3日より日本公開されることが決定した。カンヌ国際映画祭批評家週間でSACD賞を受賞し、ベルギー代表としてアカデミー国際長編映画賞にもエントリーされた本作は、新鋭レオナルド・ヴァン・デイル監督の長編デビュー作。静かな衝撃が観る者を包み込む。

物語の主人公は、将来を嘱望されるジュニアテニス選手・ジュリー。信頼していたコーチの突然の指導停止、そして仲間の自殺という事件により、ジュリーの世界は揺らぎ始める。なぜ彼女は沈黙を選ぶのか──。それは、言葉では表現しきれない“何か”に触れた者だけが知る答えなのかもしれない。

主演を務めたのは、実際に若きテニス選手でもあるテッサ・ヴァン・デン・ブルック。ジュリーという存在に、ただならぬリアリティと緊張感を吹き込んでいる。撮影は『クルエラ』などで知られるニコラス・カラカトサニス。35mmと65mmフィルムによる自然光の映像が、ジュリーの沈黙に圧倒的な説得力を与える。

プロデューサーにはダルデンヌ兄弟、さらにエグゼクティブ・プロデューサーとして大坂なおみの名前も。監督は「ジュリーの沈黙は力であり、暴力であり、光でもある」と語る。ジュリーの沈黙を通して、世界はきっと何かを問い直すことになる。

画像1: なぜ、ジュリーは語らないのか──アカデミー賞候補&カンヌ受賞の衝撃作『ジュリーは沈黙したままで』、日本公開決定
画像2: なぜ、ジュリーは語らないのか──アカデミー賞候補&カンヌ受賞の衝撃作『ジュリーは沈黙したままで』、日本公開決定
画像3: なぜ、ジュリーは語らないのか──アカデミー賞候補&カンヌ受賞の衝撃作『ジュリーは沈黙したままで』、日本公開決定
画像4: なぜ、ジュリーは語らないのか──アカデミー賞候補&カンヌ受賞の衝撃作『ジュリーは沈黙したままで』、日本公開決定
画像5: なぜ、ジュリーは語らないのか──アカデミー賞候補&カンヌ受賞の衝撃作『ジュリーは沈黙したままで』、日本公開決定

<レオナルド・ヴァン・デイル監督による声明文/全文>

『ジュリーは沈黙したままで』との個人的なつながりについて語りたくなるが、皆さんにジュリーの声を聞いてほしい。
ジュリーが沈黙する姿を見て、なぜ沈黙するのか耳を傾けてほしい。
沈黙することがジュリーの掟であり、私はジュリーの掟を破らないと誓った。
だから私は、ジュリーの沈黙の中に光をもたらすという唯一の目的のために、
ジュリーの歩調、ジュリーの時間の中で物語を進めようと努めてきた。
ジュリーは自ら沈黙を選んだわけではなく、沈黙することで注目の的になろうとしているわけでもない。
優しい沈黙もあれば強烈な沈黙もある。時に暴力的で、特に力を与えてくれる。
ジュリーの沈黙に飛び込むことは驚くべき旅だった。
ジュリーは思いがけない形で私を導き、自分自身やこの世界について理解を深める手助けをしてくれた。
私たちは皆、何らかの形でジュリーであり、それぞれが沈黙を抱えているのだと気づかせてくれた。
新たな章を開くということは、ジュリーを放つことを意味する。はっきり言って簡単なことではない。
ジュリーは強いけれどまだ若く、もろくもある。もし何かあったら?
それでも...
ジュリーの沈黙は皆さんに知られることになった。
ジュリーの沈黙は今、あなたのものとなった。

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