『エディントンへようこそ』――その邦題からは牧歌的な響きが漂うが、アリ・アスターの手にかかれば物語は悪夢へと転じる。12月12日、カンヌを震わせたこの最新作が日本に上陸する。
舞台は2020年、コロナ禍のアメリカ南西部の小さな町。保安官ジョー(ホアキン・フェニックス)と市長テッド(ペドロ・パスカル)の小競り合いがやがて町全体を呑み込む対立へと発展し、SNSは憎悪の渦に変貌する。陰謀論にのめり込む妻ルイーズ(エマ・ストーン)、扇動を繰り返す動画配信者(オースティン・バトラー)。選挙戦はやがて暴力と狂気を招き、町は燃え上がる。
アリ・アスターが描くのはホラーではなく、現代そのものだ。フェイクニュース、分断、怒りの拡散。観客がスクリーンに目撃するのは、どこかで見覚えのある“現実”である。海外メディアは「ガソリンスタンドに花火を投げ込むような映画」と評し、映画以上の危険性をはらんだ作品として位置づけている。
出演陣は豪華すぎて異常なレベルだ。フェニックス、パスカル、ストーン、バトラーという一線級に加え、ルーク・グライムスやマイケル・ウォードら実力派も参加。キャスト自身が「危険」「爆発寸前」と語るほどの撮影現場は、作品そのものの混沌を体現していたに違いない。
公開されたティザービジュアルは、アルミホイルに包まれたカウボーイハットが燃え上がるという不可解なもの。象徴なのか皮肉なのか、解釈は観客に委ねられる。
炎上スリラーという新ジャンルを切り開くかのような『エディントンへようこそ』。アリ・アスターが放つ次の悪夢を、観客は避けることはできない。
監督・脚本:アリ・アスター
出演:ホアキン・フェニックス、ペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラー、ルーク・グライムス、ディードル・オコンネル、マイケル・ウォード
配給:ハピネットファントム・スタジオ 原題:EDDINGTON
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公式HP:https:a24jp.com/films/eddington/ 公式twitter:https:x.com/A24HPS #エディントンへようこそ
|2025年|アメリカ映画|