公開前日に5フォーマット同時。『オデュッセイア』TOKYOプレミア決定


トム・ホランドに出した注文をノーラン監督が明かしたのは今月21日のことだった。あれから1週間、今度は日本の観客に向けた発表が届いた。クリストファー・ノーラン監督最新作『オデュッセイア』の公開前日となる9月10日(木)、IMAXやDolby Cinemaなど5つのフォーマットを一挙に揃えたTOKYOプレミアの開催が決まった。(フロントロウ編集部)
『オッペンハイマー』の3つを、5つが上回る
配給のビターズ・エンドによると、TOKYOプレミアで用意されるのはIMAX、Dolby Cinema、MX4D、35mm、2D吹替の5フォーマット。グランドシネマサンシャイン池袋でおこなわれる「IMAXプレミア上映イベント」には、シークレットゲストの登壇も予定されている。
この形式には前例がある。ノーラン監督の前作『オッペンハイマー』の公開時には、3つのフォーマットを同時に走らせるトリプル上映が話題になった。今回はそれを2つ上回る5フォーマットで、映画史上初のプレミア上映になるという。
同じ作品を、どの器で受け取るかを観客が選べる。しかもその選択肢が一晩に5つ並ぶ。全編IMAX撮影という本作の性格を考えると、フォーマットの違いがそのまま体験の違いになる作品での実施という点に意味がある。

先行上映から入場者プレゼントが始まる
プレミアに先立ち、9月4日(金)から9月10日(木)までの1週間限定でIMAX先行上映が実施される。この初日から、入場者プレゼント「IMAX限定A3ポスター」の配布が始まる。
ビジュアルは、漆黒の森と舞い散る火花のなかで、巨大な装甲兵へと鋭く斬り込むオデュッセウスを捉えたもの。IMAX上映回を対象に先着で配られ、9月11日(金)の全国公開後も在庫がなくなり次第終了となる。
9月10日のIMAXプレミア上映回をはじめ、TOKYOプレミアの各上映回でもそれぞれ異なる入場者プレゼントが配布される予定だ。いずれも数量限定となっている。
世界6カ国、6ヶ月。ロケ地メイキング映像も解禁
あわせて、本作のロケ撮影に迫った特別映像も解禁された。メインキャスト陣のインタビューとメイキングを収めたものだ。
映画史上初となる全編IMAX撮影を実現した本作は、モロッコ、ギリシャ、イタリア、アイスランド、スコットランド、アメリカと世界6カ国で6ヶ月におよぶロケーション撮影を敢行している。デジタル技術だけに頼らず、実際の風景や気候、過酷な自然環境をカメラに収めることで、リアリティと没入感を作り上げた。
ノーランが再び手を組んだのは、『オッペンハイマー』でアカデミー賞にノミネートされたプロダクション・デザイナー、ルース・デ・ヨンク。本物の海に船を浮かべ、ロープが必要な断崖絶壁に撮影用の足場を組むという進め方が取られた。解禁された映像には、カメラクルーが自ら海に入って波に揉まれながら撮影する姿や、大勢のエキストラが本物の砂地の上で巨大なトロイの木馬を引きずる様子が収められている。
ノーラン監督は「楽なロケ地は1つとしてなかった。それでも作品としては意義があった。ロケ撮影をしていなければ同じ映画に仕上がっていなかった」と振り返り、「ロケ地で撮影すると、数週間ごとに国を移動するから勢いを保つことができる。ただし行くのも撮るのも困難な場所ばかりだった」と続けている。

キャスト陣が語る、現場の異常な規模
主人公オデュッセウスを演じたマット・デイモンは、「これほど規模の大きい作品は初めてだ。映画を6~7本撮影したような気分だよ。冒険の舞台はそれぞれ異なり、ロケ地が変わるたびに新たな難題に直面した」とコメント。さらに「新しいロケ地に行くたびに思わず笑ってた。“一体誰のアイデア?”と。ギリシャのネストルの洞窟もすばらしいけど映画を撮るような場所ではない。監督はそこに機材を設営し本格的なサウンドステージを造ったんだ。そんなことを考える監督は他にいない」と語っている。
妻ペネロペ役のアン・ハサウェイは「リアルな現場だと入ってくる情報量が違う。五感で感じることができるの。それは演技にも深みを与えてくれるわ」とコメント。若き王子テレマコス役のトム・ホランドも「スケールがとてつもなく大きい。ノーラン監督は役者たちのためにリアルな環境を用意してくれる。それはスクリーンを通じて観客にも伝わる」と話している。
求婚者アンティノオス役のロバート・パティンソンの証言はより具体的だ。「通常のハリウッド映画だと10秒ほどで撮影場所に行ける。ノーラン作品の場合、サンダルで45分間山を登る。衣装を身に着けてね」。女神アテナを演じたゼンデイヤも「その環境に身を置いて演技ができるの。船に乗ってるフリはしなくていい、乗ってるんだもの。とてもぜいたくだわ」と振り返っている。
興行成績はすでにノーラン史上最高
興行面でも記録が更新され続けている。8月23日(日)には全米興収が5億3910万ドル(約873億円)に達し、それまでノーラン作品の全米最高だった『ダークナイト』の5億3498万ドル(約866億円)を上回った(2026年8月24日 Box Office Mojo 調べ)。
世界興収も14億5080万ドル(約2350億円)に到達し、『デッドプール&ウルヴァリン』を超えてR指定映画歴代最高の興行収入となった(2026年8月20日 Variety 調べ、1ドル=162円換算)。
『オデュッセイア』は9月11日(金)より全国ロードショー。9月4日(金)から10日(木)まではIMAX先行上映が実施される。2D(字幕/吹替)、IMAX(字幕)、Dolby Cinema(字幕)、4DX(字幕/吹替)、MX4D(字幕/吹替)、35mm(字幕)の全6種9バージョンで公開される。















