『ホーム・アローン2』の舞台、プラザホテルが4年以上休業へ


映画『ホーム・アローン2』で主人公ケビンが宿泊したことで知られる、ニューヨークの名門プラザホテルが、2027年1月から少なくとも4年間休業することになった。客室だけでなく、名物のティールーム「パームコート」も休業する見通しだ。(フロントロウ編集部)
1907年開業の名門ホテル、休業の理由は外壁の修復
プラザホテルを運営するフェアモント・ホテルズ&リゾーツが、米現地時間10月14日に休業を発表した。休業は2027年1月からで、期間は少なくとも4年間。予定どおりに進んでも営業再開は2031年になる見込みだが、正確な休業開始日や再開日はまだ明らかにされていない。
休業の目的は、ニューヨーク市のランドマークとして保護されている外壁(ファサード)の修復だ。ホテル側は、工事の複雑さや歴史的建造物の保存基準を遵守する必要性、営業への影響、そして宿泊客や従業員、周辺住民の安全確保を理由に挙げている。修復工事の具体的な内容や費用は公表されていない。
五番街とセントラルパーク・サウスの角に位置するプラザホテルは、1907年に開業。建築家ヘンリー・J・ハーデンバーグが設計したフレンチ・ルネサンス様式の18階建ての建物で、1969年にはニューヨーク市のランドマークに指定された。作家F・スコット・フィッツジェラルドからザ・ビートルズまで、数々の著名人を迎えてきた。
282室の客室もパームコートも、ウェディングも
休業の影響を受けるのは、282室の客室とイベントスペース、そしてアフタヌーンティーで有名なパームコート。米The Hollywood Reporterによると、建物内には181戸の分譲住宅もあるが、居住者が修復期間中に退去する必要があるかどうかは明らかになっていない。
ホテルで働く労働組合員378人には、営業再開時に従来と同じ待遇で職場に復帰する権利が保障されており、組合は休業期間中の再就職も支援するという。
突然の発表に頭を抱えている人もいる。米ABC Newsは、2027年5月1日にプラザホテルでの挙式を予定していたクリスティン・カーニーさんの声を伝えた。1年以上前から準備を進めてきたという彼女は、「小さい頃からプラザが大好きでした」と語り、わずか2週間前に費用を振り込んだばかりだったと困惑を隠せない様子。ホテルが休業発表の直前まで予約を受け付けていたことに疑問を呈し、「許しがたいことだと感じます」と心境を明かした。
ケビンもエロイーズも過ごしたホテル
日本の映画ファンにとってプラザホテルといえば、やはり1992年公開の『ホーム・アローン2』だろう。ニューヨークでひとりきりになったマコーレー・カルキン演じるケビンが、父親のクレジットカードを使ってチェックインしたのがこのホテル。作中には、当時プラザホテルのオーナーだったドナルド・トランプもカメオ出演している。トランプは1988年から1995年まで、このホテルを所有していた。

2023年には、ケビン気分を味わえる『ホーム・アローン2』の特別宿泊プランが登場して話題になった。また、同作ではケビンがセントラルパークのハトおばさんと心を通わせる場面も描かれており、ホテル周辺は作品の聖地として親しまれてきた。
映画への登場は、これだけではない。『北北西に進路を取れ』(1959年)や『追憶』(1973年)にも登場し、プラザホテルに暮らすいたずら好きの少女を描いた『エロイーズ』も、2003年に『Eloise at the Plaza』として映像化された。
長期休業は今回が初めてではない
プラザホテルが長期休業するのは今回が初めてではない。2005年にも改装のため休業し、多くの客室を分譲住宅に転換したうえで、2008年に営業を再開した経緯がある。
2027年1月の休業開始まで、残された時間は約2カ月半。ホテルが休業すれば、ケビンがはしゃいだロビーでクリスマスを迎えられる次のチャンスは、早くても2031年以降になる。パームコートでのアフタヌーンティーも含め、休業前に訪れようとする人が増えそうだ。

















