「10本撮ったら映画監督を引退する」と公言してきたクエンティン・タランティーノが、最後の1本となる10作目の脚本をすでに書き上げていることを明かした。ただし、すぐに撮影に入るつもりはないという。(フロントロウ編集部)
「気に入っている脚本がある。でも…」
タランティーノが脚本の存在を明かしたのは、イギリスのトーク番組『グレアム・ノートン・ショー』の10月16日放送回。同じ回にはエレン・デジェネレス、コリン・ファレル、ジェマ・チャンもゲストとして出演し、タランティーノにとっては10年以上ぶりの番組出演となった。
「本当に気に入っている脚本を書いた。でも、まずは舞台を手がけて、それを終えたときに自分がどう変わっているかを確かめたい。そのあと家族と時間を過ごして、少し人生を楽しんでから、次に何をしたいか考えるつもりだ」
『パルプ・フィクション』などで知られるタランティーノは、そう語った。脚本は完成しているものの、映画化に向けて動き出すかどうかの判断は、あえて先送りにしているようだ。
先に待つのは、サシャ・バロン・コーエン主演の舞台
タランティーノが現在力を注いでいるのが、自身が手がける舞台『The Popinjay Cavalier(原題)』だ。もともとは映画の脚本として書き始めたが、「舞台として本当にうまく機能する」と気づいたのだという。「スリリングな作品になると思う」と自信を見せた。
主演はサシャ・バロン・コーエン。「剣劇コメディ」と銘打たれた同作は、2027年2月下旬のプレビュー公演を経て、3月にロンドンのフェニックス劇場で開幕する予定。上演期間は約3か月で、千秋楽は6月13日を予定している。10作目の映画が本格的に動き出すのは、少なくともこの舞台が幕を閉じてからになりそうだ。
最新作は2019年の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
タランティーノの監督作で最も新しいのは、2019年公開の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーらが出演し、ブラッドがアカデミー賞助演男優賞を受賞した。作品は美術賞も獲得し、作品賞や監督賞にもノミネートされた。

それから7年。ファンが待ち続けてきた「最後の1本」の脚本は、すでに完成している。かつて『キル・ビル』で使った布袋寅泰の楽曲を「一番誇りに思っている」と語ったこともあるタランティーノが監督人生の締めくくりにどのような作品を選ぶのか。その答えが明かされるのは、もう少し先になりそうだ。




















