『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』マット・スミスが挑む、骨から“蘇る”ウサギの英ホラー『スターヴ・エイカー 召喚』9月日本公開


『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のマット・スミス主演による英国製フォーク・ホラー『スターヴ・エイカー 召喚』が、2026年9月11日より日本公開される。あわせて、骨だけの野ウサギが不気味に息を吹き返す“禁忌”のポスタービジュアルも解禁された。(フロントロウ編集部)
幼い息子を失った夫婦が、土地に眠る古い伝承へと引き寄せられていく――。9月11日(金)よりシネマート新宿ほかで公開される『スターヴ・エイカー 召喚』は、喪失の痛みと禁忌が静かに交錯する、英国ヨークシャーを舞台にしたフォーク・ホラーだ。主演を務めるのは、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』でデイモン・ターガリエンを演じたマット・スミスと、『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』『セイント・モード/狂信』のモーフィッド・クラーク。悲嘆に暮れる夫婦を、実力派の2人が体現する。
骨だけの野ウサギが肉付き“蘇る”、喪失から始まる恐怖
物語の舞台は、リチャードとジュリエット夫妻が移り住んだ、人里離れた土地<スターヴ・エイカー>。そこは家族に奇妙な力を及ぼしているようで、幼い息子オーウェンは、いつしか眠りながら誰かの名を口にするようになる。やがてオーウェンは突然この世を去り、その死は夫婦のあいだに深い亀裂を残していく。
亡き息子の魂と交信しようとするジュリエットに対し、リチャードは土地に埋もれた民間伝承の古いオークの木を掘り起こすことに取り憑かれ、そこで大きな野ウサギの骨格を掘り当てる。ところが、その骨は日を追うごとに肉をまとい、少しずつ“蘇って”いく。今回解禁されたポスターは、まさにその野ウサギに木の根が絡みつき、赤く染まった目でこちらを見据える、ただならぬ一枚となっている。
監督が“世界一奇妙なウサギ”に見た原体験
メガホンをとったのは、イギリス映画界の気鋭ダニエル・ココタジロ。子どもの頃からのホラーファンだったという監督は、自身の映画体験をこう振り返る。「ただ、それには厄介な宗教的罪悪感も伴っていて、しばしば自分のVHSコレクションを処分してしまうこともありました……。もちろん年齢を重ね、数カ月おきに映画コレクションを捨てるようなことはしない程度に分別がつくようになると、自分を怖がらせたり、刺激したりするものも変わっていきました。不条理でシュールなホラー、ブラックコメディとしても機能するホラー、あるいは実存的なテーマを持つホラーが、その後も私を不安にさせ続けました」。
そして、あの不穏なウサギの着想源についても明かしている。「4歳か5歳くらいの頃、ヤン・シュヴァンクマイエルの『アリス』を見せられたのですが、あれには本当に震え上がりました。ストップモーションで動く剥製の白ウサギは、本作で動物をどのように撮るかを考えたとき、すぐに思い出したものです」と、チェコの巨匠が手がけた名作からのインスピレーションに言及した。
撮影に向けては4日ほどのリハーサルが行なわれ、考古学者を演じるマット・スミスは、発掘の所作を専門家から現場で助言を受けながら役づくりを重ねたという。本作はBFIロンドン映画祭で最高賞を競う公式コンペティション部門に選出され、米バラエティ誌や英ガーディアン紙といった海外メディアからも高い評価を受けていると配給側は伝えている。今年公開される数あるホラーのなかでも、異質な余韻を残す一本になりそうだ。














