『イン・ザ・エア・トゥナイト』で知られるミュージシャンのフィル・コリンズ(75)が、2024年にアルコール依存症に伴う臓器不全で生死の境をさまよったことを、英紙The Sunday Timesのインタビューで詳しく語った。(フロントロウ編集部)
「腎臓が止まりかけ、臓器が次々に機能を失っていた」
コリンズがスイスの病院に緊急搬送されたのは2023年11月のことだった。3日後にいったん退院したものの、ほどなくして再び容態が悪化し、集中治療室に搬送され、その後、約7か月にわたって入院生活を送った。
2024年4月、コリンズは昏睡状態に陥った。長年のマネージャーが5人の子どもに連絡を入れ、子どもたちは最期の別れを告げるため、病院に集まった。「腎臓が止まりかけ、臓器が次々に機能を失っていた。みんながお別れを言いに来ていた——でも、私は彼らが来ていたことを覚えていなかった」とコリンズは明かした。家族は、生命維持装置を外すかどうかの判断を迫られていたという。
バンド『ジェネシス』のドラマー兼ボーカルとして世界的なキャリアを築き、ソロでも数多くのヒット曲を持つコリンズが、自らの臨死体験をこれほど率直に語ったのは今回が初めてのことだ。
リリー・コリンズの涙と、禁酒後の「今」
一命を取り留めたコリンズは、娘でハリウッド女優のリリー・コリンズとともにロンドンのホテルで4日間を過ごした。その際にリリーが「こんな時間をともにできるとは思っていなかった」と涙ぐみながら話してくれたことを、コリンズは「一生忘れられない」と語った。
現在はあの入院以来アルコールを断ち、「以前よりも健康だと感じている」と話す。膝の手術を5回受け、24時間対応の常駐ナースのサポートを受けながらも回復を続けている。一方で、今年11月に控えるロックの殿堂入りソロアーティスト部門の式典でのパフォーマンスは難しいと述べた。「ステージに上がるには、ちゃんとトレーニングを積まないといけない。歌っていない状態でいきなりステージには立てない」と率直に認めている(なお、コリンズはジェネシスのメンバーとして2010年にすでにロックの殿堂入りを果たしている)。
この秋にはデビュー・ソロアルバム『フェイス・バリュー』の45周年記念盤となる『フェイス・バリュー(フル・バリュー)』(未発表ライブ音源やアウトテイクを含む4LP仕様)が9月18日にリリース予定。音楽活動は着実に続いている。
















