「もう離れない」ブラッド・ピットと義足の軍用犬がアラスカで交わした約束


ブラッド・ピット主演『ハート・オブ・ビースト』の本予告が解禁。退役軍人と、戦場で片脚を失った元偵察犬が、墜落したアラスカの奥地から家を目指す。日本では9月25日に全世界同時公開。(フロントロウ編集部)
川に落ちた相棒を、犬が服を咥えて引っ張りあげる
ブラッド・ピット主演『ハート・オブ・ビースト』のティザー予告が解禁されたのは6月のことだった。あれから2カ月、物語の輪郭がようやく見える本予告が届いた。
冒頭に流れるのは、主人公である退役軍人ジェームズのナレーションだ。相棒のオーディンについて、「軍の厳しい訓練を受けた偵察犬オーディンは、戦場で地獄を見続け、もう平穏に生きてほしい」と語る。オーディンが子犬の頃からの戦友だった二人は、そろって軍を退いた。ジェームズはPTSDを、オーディンは戦場で失った片脚を抱えている。傷ついた心身を癒すための旅——そのはずだった。
だがアラスカ上空を飛行中、二人は不意のアクシデントに見舞われ、奥地へと墜落してしまう。腕を負傷したジェームズが川に落ちると、オーディンが必死に服を咥え、岸へと引っ張りあげる。助けられるのは、人間のほうなのだ。
だが帰路は甘くない。暗闇からは飢えた狼が二人に狙いを定め、激流を渡る唯一の丸太の上では足を滑らせる。ジェームズはオーディンだけでも助けようと、自らを犠牲にして川へ落ちていく。それでもオーディンは彼を見捨てず、後を追って水へ飛び込む。「もう離れない」というジェームズの言葉が、予告の終盤に重く落ちる。
「魔の領域」の名を冠したタイトル
配給の東和ピクチャーズ・東宝によると、舞台となるのは人間を寄せ付けない“魔の領域”<ハート・オブ・ビースト>。タイトルはこの地の名前でもある。脅威として立ちはだかる大自然が、皮肉にも取り残された人間と犬の、言葉を超えた信頼関係をあぶり出していく。
同時に解禁された場面写真3点も、その関係の濃度を伝えている。訓練用のアームカバーに力強く噛みつくオーディン、渋みを増したジェームズの横顔、そして疲弊しながらもアラスカの草原を並んで歩く二人。

オーディンを演じるのはウーバーという名の犬。義足を着けたその姿は、予告のなかでも強く目を引く。

『フューリー』のコンビが12年ぶりに組んだ
メガホンをとるのはデビッド・エアー。ブラッド・ピットとは、第二次世界大戦の戦車兵を描いた『フューリー』(2014)以来の再タッグとなる。戦場を撮ってきた監督が、今度は戦場から帰ってきた者の物語で同じ俳優と組んだかたちだ。
製作陣も厚い。デイミアン・チャゼルが製作と製作総指揮に名を連ね、ブラッド・ピット自身も製作に加わっている。共演はJ・K・シモンズとアンナ・ラム。脚本はキャメロン・アレクサンダーが手がけた。
『F1/エフワン』(2025)の大ヒットが記憶に新しいブラッド・ピットにとって、本作は主演最新作にあたる。レースカーの運転席から、アラスカの原野へ。振れ幅は大きいが、極限の状況で人がどう踏ん張るかという一点では地続きなのかもしれない。
映画『ハート・オブ・ビースト』は、9月25日(金)より全世界同時公開。















