『ハリー・ポッター』シリーズの完結から10年以上。作品を支えた名優たちの中には、すでにこの世を去った人も少なくない。スネイプ先生のアラン・リックマンから、マクゴナガル先生のマギー・スミスまで。亡くなった俳優たちと、その人が残したものを追悼の思いとともにまとめる。
亡くなった主な俳優一覧
| 俳優 | 役 | 死去 |
|---|---|---|
| リチャード・ハリス | 初代ダンブルドア | 2002年・72歳 |
| エリザベス・スプリッグス | 太った婦人(絵画) | 2008年・78歳 |
| ロブ・ノックス | マーカス・ベルビィ | 2008年・18歳 |
| ティモシー・ベイトソン | クリーチャーの声 | 2009年・83歳 |
| ジミー・ガードナー | ナイトバスの運転手アーニー | 2010年・85歳 |
| アルフレッド・バーク | ディペット校長 | 2011年・92歳 |
| シーラ・アレン | 魔法省の魔女 | 2011年・78歳 |
| エリック・サイクス | 庭師フランク・ブライス | 2012年・89歳 |
| リチャード・グリフィス | バーノンおじさん | 2013年・65歳 |
| ピーター・カートライト | エルファイアス・ドージ | 2013年・78歳 |
| ロジャー・ロイド=パック | バーティ・クラウチ・シニア | 2014年・69歳 |
| デイブ・レジェノ | フェンリール・グレイバック | 2014年・50歳 |
| アラン・リックマン | セブルス・スネイプ | 2016年・69歳 |
| ジョン・ハート | オリバンダー | 2017年・77歳 |
| ロバート・ハーディ | コーネリウス・ファッジ | 2017年・91歳 |
| ヘレン・マックロリー | ナルシッサ・マルフォイ | 2021年・52歳 |
| マージェリー・メイソン | ホグワーツ特急の売り子 | 2014年・100歳 |
| デヴィッド・ライオール | エルファイアス・ドージ(後任) | 2014年・79歳 |
| レスリー・フィリップス | 組分け帽子の声 | 2022年・98歳 |
| ロビー・コルトレーン | ルビウス・ハグリッド | 2022年・72歳 |
| マイケル・ガンボン | 2代目ダンブルドア | 2023年・82歳 |
| マギー・スミス | ミネルバ・マクゴナガル | 2024年・89歳 |
アラン・リックマン(スネイプ役)。最後まで役を生きた名優
2016年、すい臓がんのため69歳で死去。物語の鍵を握るスネイプを8作すべてで演じきり、死後に出版された日記(英メディア各社が報道)では、病と闘いながら「スネイプを最後まで演じる」と決めていたことが明かされた。ダニエル・ラドクリフら共演者たちは「本物の紳士だった」と口々に追悼した。
ロビー・コルトレーン(ハグリッド役)。「いつも笑わせてくれた」
2022年に72歳で死去。原作者が「ハグリッドは彼しかいない」と熱望した配役で、撮影現場では子役たちを笑わせ続けるムードメーカーだったという。生前のインタビューで残した「私はいなくなっても、ハグリッドは残り続ける」という言葉は、多くのファンの胸に刻まれている。
2人のダンブルドア。リチャード・ハリスとマイケル・ガンボン
初代ダンブルドアのリチャード・ハリスは、シリーズ序盤の2作を残して2002年に死去。穏やかで包み込むようなダンブルドア像は今も根強い人気を持つ。跡を継いだマイケル・ガンボンは、より力強い校長像を6作にわたって作り上げ、2023年に82歳でこの世を去った。
マギー・スミス(マクゴナガル役)。英国の至宝
2024年9月、89歳で死去。アカデミー賞2回受賞、「ダウントン・アビー」の伯爵夫人役でも世界中に愛された大女優で、訃報は各国で一面級のニュースになった。厳しくも温かいマクゴナガル先生は、彼女の代表作のひとつとして語り継がれていく。
ヘレン・マックロリー(ナルシッサ役)。52歳の早すぎる別れ
ドラコの母ナルシッサを演じたヘレン・マックロリーは、2021年にがんのため52歳で死去。物語の終盤、ヴォルデモートにうそをついてハリーを救う重要な場面を、静かな迫力で演じきった。夫で俳優のダミアン・ルイスは、英BBCなどが伝えた声明で「恐れを知らずに生きた人だった」と別れの言葉をつづった。
脇を支えた俳優たちにも、それぞれの物語が
主要キャスト以外にも、忘れられない顔ぶれがいる。新入生の運命を決める組分け帽子の声を演じたレスリー・フィリップスは、米Varietyの報道によると2022年に98歳で死去。『炎のゴブレット』のバーティ・クラウチ・シニア役ロジャー・ロイド=パックと、狼人間フェンリール・グレイバック役のデイブ・レジェノも、同じ2014年にこの世を去った。 ホグワーツ特急の売り子やナイトバスの運転手、談話室の入り口を守る「太った婦人」まで。ほんの数分の出演でも記憶に残る名脇役たちが、少しずつ旅立っている。
中でも痛ましいのが、『謎のプリンス』でマーカス・ベルビィを演じたロブ・ノックス。英メディア各社が伝えたとおり、映画の公開を待たずに、弟を守ろうとして起きた事件で18歳の若さで亡くなった。彼の人生は後にドキュメンタリーにもなり、今も多くの人の記憶に残っている。
共演者たちが語る、亡き仲間への思い
ロン役のルパート・グリントは、ハグリッド役コルトレーンの葬儀に参列しなかった理由を正直に語ったことがある。「悲しみ方は人それぞれ」という彼の言葉には、家族のように育った共演者ならではの重みがあった。
旅立った名優たちの姿は、いまも作品の中で生き続けている。キャスト全員の現在をまとめた記事とあわせて、彼らが残したものを振り返ってほしい。(フロントロウ編集部)



















