時代の進化とともに、亡くなった人の弔い方にもさまざまな方法が生み出されるなか、今、海外で注目を集めている新たな供養の方法が。
それは、大切な人の遺灰をガラス細工に封じ込め、いつも傍に置いておくという手元供養。
アメリカ、シアトルにあるメモリアル・ガラス専門会社のアートフル・アッシーズでは、亡くなった人の遺灰を使った美しいガラスアート作品の制作を行うサービスを行っている。
自らの親族の死をきっかけにこのアイディアを思いついたという同社を運営するデール夫妻は、愛する人の亡骸の一部を美しいガラス細工に閉じ込めて永遠のものにすることで、残された人たちの悲しみを少しでも癒し、たくさんの思い出が蘇るようにという願いを込めて1点1点の制作を行っている。
その制法は、日本でも親しまれている吹きガラスの技術を用いたもの。スプーン1杯分の遺灰と色とりどりの溶けたガラスを混ぜ合わせ、美しい渦巻き状の模様を作っていく。
アメリカ国内限定だが、遠隔地に住む人向けには、郵送で遺灰を送れば希望の作品を制作してくれるというサービスも。
大切な人の遺灰をつねに目の届くとことに置いておくのは難しいけれど、こんなに美しいアート作品なら、なんだかいつも見守ってくれているようで心が救われる人も多いだろう。