「ウォーカー」と呼ばれるゾンビがはびこる世界のなか、さまざまな困難に立ち向かう主人公たちの姿を描き、世界中で大人気となっているドラマ『ウォーキング・デッド』。
その原作者の1人であり、ドラマ版の製作総指揮を務めるロバート・カークマンが、作中で「ゾンビ」という言葉を使わない理由を明かした。
「ゾンビ」と呼ばない理由
アメリカのトークショー『コナン』に出演したロバートは、「ゾンビ」という言葉を使わない理由について、「多くの人がゾンビに関する知識を持つようになってしまったから」だとコメント。
ドラマ『ウォーキング・デッド』の製作総指揮を務めるロバート・カークマン。数多くのゾンビ映画などが存在する今では、「ゾンビは頭を撃つと死ぬ」といったルールが一般的になっていることを例にあげ、「見ている人が、『おい、なんであのキャラクターはゾンビの頭を撃たないんだ? 他のゾンビ映画だとそうやってるのを見たぞ?』と、考えてしまうことを避けたかったんだ」と、説明した。
ゾンビ映画は存在しない
そのため『ウォーキング・デッド』の世界では、ゾンビの第一人者とされるジョージ・A・ロメロ監督が手掛けたゾンビ映画なども存在しないのだという。
その設定についてロバートは、「『ウォーキング・デッド』の登場人物たちは誰もロメロ映画を見たことがないんだ。だから、それらの映画からゾンビのルールを得ることは出来ない。ゾンビという言葉を使わないことによって、既にあるルールを切り離すことが出来ると思うんだよね」と、語っている。
ということは、『ウォーキング・デッド』に登場するウォーカーのことをゾンビと呼ぶのはNGなのか? と思いきや、ロバート自身は本作を「ゾンビ番組と呼んでいる」とコメント。
さらに、「セリフからゾンビという言葉が取り除かれているだけ」であり、脚本にも「ゾンビがここからやってくる」と、「ゾンビ」という言葉が使われていることを明かした。
これまでのゾンビ作品とはまた一味違う魅力で愛されている本作に、こんな裏話があったとは。
『ウォーキング・デッド』シーズン7は、現在FOXにて放送中。8話放送後に一度休止となり、2017年2月より9話が放送される予定となっている。
Text & Photo: フロントロウ編集部(FRONTROW)/ Megumi Kuga、スプラッシュ/アフロ、ニュースコム、Facebook/The Walking Dead