米大統領選から一夜明けた11月9日、共和党のドナルド・トランプ氏がアメリカ合衆国の次期大統領に選出されたことを受け、時折涙をこらえながら敗北宣言を行った民主党候補のヒラリー・クリントン氏。
その会見の場で彼女が着用していたスーツには、ある深い意味が隠されていると、アメリカ国民の間で話題になっている。
この日彼女が着ていたのは、これまでのキャンペーンでもたびたび着用してきたアメリカン・ブランドRalph Laurenのもの。チャコールグレーのベースに鮮やかなパープルの襟がついたジャケット、それとマッチした光沢素材のパープルのインナーが印象的だった。
クリントン氏が選んだこのパープルという色には、本来、「忠誠」という意味がある。しかし、今回に関しては、そのほかにも、アメリカの未来に向けた彼女の熱い想いが込められていたと言われている。
これまでの選挙戦でトランプ氏率いる共和党がテーマカラーにしてきたのは赤。そして、クリントン氏率いる民主党のテーマカラーは青だった。
そして、この2つの色を混ぜ合わせた色は、パープルとなる。
彼女が選んだこの色には、今回の選挙によって分かれてしまったアメリカを再び統一し、より明るい未来のために一丸となって進んで行こうという意味が隠されていた。
クリントン氏敗北宣言終盤で、国民に向けて、こうメッセージを残している。
「私たちは団結してこそより強い力を発揮できる。より、前へ進めるのです。」
「だから皆さん、お互いを信じることを止めないで。情熱や信念を失わないようにしましょう。これからまだまだ、やらなくてはならない事がたくさんあるのですから。」
彼女のこの願いをファッションを通して体現していたのが、パープルのスーツだったのだ。