俳優のジョニー・デップと女優のアンバー・ハードによる離婚騒動がドロ沼化するなか、フロントロウ編集部では、今回の騒動で何度も名前が出てくるキーパーソン、アイオ・ティレット・ライトに注目。

 アンバーとジョニー双方の友人であり、じつは2人と同居していた過去まで持つアイオ。一体何者なのか? そして、アイオが見聞きしたものとは?

画像: LGBTコミュニティで有名なフォトグラファーのアイオ。生まれは女性ながら、「男性・女性と決めつけない」という考え方を広めている。

LGBTコミュニティで有名なフォトグラファーのアイオ。生まれは女性ながら、「男性・女性と決めつけない」という考え方を広めている。


「DVの現場」を聞いたとされる唯一の第三者

 アイオは、5月21日にアンバーがジョニーにDVを受けた瞬間に、アンバーと電話で話していたとされる人物。

 アンバーは裁判書類で、「ジョニーは私の手から携帯電話を奪い、アイオを汚い言葉で罵ったのです。私には、アイオが家から出るように私に叫ぶのが聞こえました。するとジョニーはその携帯電話を握り、野球のピッチャーのように振りかぶって携帯電話を投げたのです。携帯電話は強い勢いで私の頬と目に当たりました」と、アイオの関わりを主張している。

 アンバーの主張に対してアイオはこれまで口を閉ざしてきたけれど、今週、ついに騒動についての証言を行った。


約2週間が経った今、初証言

 これまで沈黙を守ってきたアイオ。

 しかし6月6日にゴシップサイトTMZが「アンバーとジョニー宅のコンシェルジュが事件前後にアンバーの顔にあざはなかったと証言」という内容の報道をすると、せきを切ったようにツイッターでこうコメントした。

「くだらない。もう十分だ。私はあざを見ている。何度もね。腫れ上がった唇も。頭の傷も。女性側はいくつ証拠を提示すれば信じてもらえるわけ!? 彼女には写真もメールも目撃者もあって、接近禁止命令まで得ているのに。

でもそれじゃ足りないわけだ。ご近所さんがドアマンに聞いた話をTMZに話して、それが大見出しで“証拠”として報道されるなんて。ご近所さんよ、恥を知れ。

被害者を批判する社会の姿勢にはもう飽き飽きだ。私は目撃者。私はここにいる。そして私は立ち上がることにした。この魔女狩りにはもう耐えられない。

彼が彼女を殴った時、私は電話口にいたんだ。彼女の叫び声だって聞いた。私は証言するよ。ここでも、法廷でも、宣誓したうえで。女性側はどれだけやればいいんだ?

これまでずっと暴力的じゃなかった人が、たった1人の人に暴力を振るうことだってある。典型的な話だよ」

 さらにアイオはその2日後にファッションサイトRefinery29に記事を寄稿し、21日の騒動時にジョニーがアンバーに「お前の髪を後ろに引っぱってやろうか?」と言うのを電話越しに聞いたと証言。

 以前からアンバーに相談されていたというDVの内容や、自身が見たという彼女の体の傷について細かく明かし、「被害者が自分で自分を殴ったんだろうと疑うような考えが虐待のサイクルを続けさせている」と、アンバーを疑う人たちを批判した。


アイオはアンバーとジョニーの元同居人

 では、アイオとは一体何者なのか?

 アイオはフォトグラファーやエディターとして活動していて、もともとはアンバーの親友。ただその後ジョニーと親しくなり、過去には、アンバーが彼と暮らしていた自宅の離れで1年ほど生活していたことも。

 アイオはその事実をRefiney29の記事で明かしていて、人生で大変だった時期に自分を受け入れてくれたジョニーを「友達」や「自分の人生を救ってくれた人」と呼んでいる。

 さらにアイオはジョニーの娘リリー・ローズ・デップとも交流があり、2015年にはアイオの立ち上げたLGBTプロジェクト「セルフ・エヴィデント・トゥルースズ」を通して、リリー・ローズが「自分は完全にストレート(異性愛者)ではない」とカミングアウト。世間で大きな話題を呼んだ。

画像: アイオとリリー・ローズ。

アイオとリリー・ローズ。

 ただそれも過去の話で、現在は、ジョニーと父をかばうリリー・ローズ、アンバーと親友をかばうアイオという二手に分かれて、対峙する形になってしまっている。

画像: アイオとアンバー。

アイオとアンバー。


アイオの証言が今後どう影響するのか?

 DV騒動を巡り、世間は新情報が出るたびにジョニー派・アンバー派で分かれている。今回のアイオの証言に対して、ジョニー支持派からは「実際の現場は一度も見ていない」「アンバーに騙されているだけ」「お金目的」という意見が出ている。

 ではアイオの証言に影響力がないかと言うと、そうではない。

 その理由が、アイオが「法廷でも、宣誓したうえで」証言すると発言していること。アメリカでは法廷で宣誓したうえでウソをつくと最大5年の実刑を受けるため、「宣誓したうえでの発言」には重い意味が。アイオがここまで言いきったことが、アメリカの世論に影響する可能性は大きい。

画像: 2014年に、アイオのLGBTプロジェクトのTシャツを着てTV番組に出演するジョニー。

2014年に、アイオのLGBTプロジェクトのTシャツを着てTV番組に出演するジョニー。


 メディアへの情報の流出が多いハリウッドでも、写真が公開され、友人が証言し、ここまでプライベートな情報が次々と出てくる離婚劇は近年まれに見るもの。この騒動、この後まだまだ数展開ありそうだ。

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