米プレイボーイ誌では、毎月1人だけ「プレイメイト」と呼ばれるモデルを起用する。その号を代表するプレイメイトにこの度、トランスジェンダーのモデルであるイネス・ラウが抜擢された。
彼女はランウェイモデルとしてはもちろん、ファッションブランドのBalmain(バルマン)のヘアラインの広告塔やVogue誌などでも起用されており、モデルとして活動の幅を広げている。
そんなイネスがプレイメイトに選ばれた11月号は、創刊者であるヒュー・ヘフナーが9月にこの世を去ってからはじめての号。
それ故プレイボーイ誌のファンたちの間では、トランスジェンダーのモデルをプレイボーイ誌に登場させるなんてヒューが許すはずがないと、反対の声が上がった。
しかし、イネスをプレイメイトとして採用したのは、実はヒュー自身。
さらに過去にもヒューは、1991年にトランスジェンダーのモデルであるキャロライン・コッシーを登場させたこともある。
イネスが誌面で語ったこと
イネスは今回のプレイボーイ誌の中で、トランスジェンダーということを打ち明けられなかった過去を赤裸々に語り、「私はいつもLGBTや女性の権利について戦っているわ」とポジティヴな発言を残している。
そして最後には、「この撮影をしている時、私は子供の頃の辛かった日々について考えていたの。そして今、すべての出来事は私に多くの楽しみと幸せを与えてくれた。『本当に私がプレイメイトになるの。私が?』と思ったわ。これは私が今まで受け取ってきた賞賛の中でも、最も美しいもの。大きなバラの花束を受け取ったみたい」と、プレイメイトに選ばれた喜びをかみ締めた。
ここ最近、ファッションやビューティ界を中心に、トランスジェンダーの活躍は目覚ましい。しかし今回イネスが初起用されたのは、世界的に有名な男性誌であるプレイボーイ誌。
そんな雑誌で性的に認められ「プレイメイト」に選ばれたということは、大きな一歩。これを機に、トランスジェンダーの活躍の場は、さらに広がりを見せそうだ。