入国ビザが下りず
今月20日に中国・上海で開催されるランジェリーブランド、ヴィクトリアズ・シークレット(以下ヴィクシー)の毎年恒例のファッションショー。
例年ならば、開催日の1カ月近く前にはミュージカルゲストとして出演するアーティストが発表されるものの、今年は未だに正式発表がされていない。
その裏には、じつは、入国に関して厳しい条件を設けている中国政府とのビザ問題が。
そんななか、ショーを目前に、現在ソロ活動中のワン・ダイレクションのハリー・スタイルズやグラミー賞受賞シンガーのミゲルとともに、今年のミュージカルゲストの最有力候補として名前が挙がっていたシンガーのケイティ・ペリーが入国ビザの発行を拒否されたとの情報が入ってきた。
米Page Sixが独占で報じた関係者からの証言によると、「ケイティはヴィクシーショーに先立って中国への入国ビザを申請したものの、受け入れられなかった」という。
過去の騒動が原因か
その原因とウワサされているのは、彼女が2015年に台湾で開催されたコンサートで反中国派のシンボル(※)として知られる、ひまわりの花をモチーフにした衣装を着用し、台湾の旗をマントのように身に纏ってパフォーマンスを行ったこと。
※ひまわりの花は、2014年に台湾の学生や市民らが、前年に中国と台湾の間で調印された「海峡両岸サービス貿易協定」の立法院による承認を阻止することを目的に起こした「ひまわり学生運動」のシンボルだったことから、反中国派の象徴だと言われている。
当時、ケイティのこの行動は「台湾の中国からの独立を支持している」、「反中国的だ」として一部の中国国民から反感を買った。
今年のヴィクシーショー出演の話が浮上した時点では、ケイティの中国入国は可能とされていたものの、この過去の騒動を踏まえて中国政府が改めて検討したところ、ビザの発行を行わないという結論に達したと関係者は話している。
正式発表はされていなかったものの、もし出演が実現していたら2010年に続き7年ぶり2度目のヴィクシーショー参戦となっていたケイティ。残念ながら今年のヴィクシーショーのステージに彼女が立つことは無さそうだ。
さらに、中国への入国ビザが発給されなかったのは、ケイティだけではない。
理由は明確にされていないが、ロシアやウクライナ出身のモデル数名がビザの発給を拒否されたためにショーへの出演が不可となったほか、ゲストとして招待されていたブロガーやジャーナリスト、インフルエンサーたちも参加のキャンセルを余儀なくされていると伝えられている。